労働問題
【2023年最新】退職代行は弁護士に相談可能?メリットや必要書類、やるべきことなど徹底解説!
皆さんは「退職代行」をご存知ですか?昨今、転職が当たり前となったことで、退職のニーズが高まり、20代〜30代の若い世代を中心に認知されているサービスです。勤務先との間に介入してもらえるため、一度も来社せずに退職できるというメリットがあります。この記事が、実際に退職代行の利用を検討されている方の一助となれば幸いです。
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皆さんは「退職代行」というサービスをご存知でしょうか?
昨今、転職が当たり前となったことで、「可能な限り、トラブルに巻き込まれることなく勤務先を退職したい」とのニーズが高まり、20代〜30代の若い世代を中心に認知されています。
サービスを利用される目的は、パワハラや給与の未払い、基準を超えた労働時間など、【労働上の問題がある会社】を退社したい場合がほとんどです。
文字通り、退職の手続を勤務先との間に介入して進めてもらえるため、一度も来社せずに退職できるというメリットがあります。
一方で、弁護士資格を持たない民間業者が代行したことで、「損害賠償を請求すると脅された」などのトラブルに発展したという事例も報告もされているのです。
退職代行を希望される方がトラブルに巻き込まれるのを防ぐためにも、退職代行について、次のような項目をわかりやすく解説していきます。
「退職代行とは何か」
「退職代行と非弁行為」
「退職代行を依頼する前に確認すべきこと」
「退職時にもらっておくべき書類」
「退職代行の流れ」
「退職時にやるべきこと」
「退職代行を利用することのデメリット」
「弁護士事務所に退職代行を依頼するメリット」
「退職代行を依頼する際に、良い会社を見極めるポイントとは?」
この記事が、退職代行について学びたい方や実際に退職代行の利用を検討されている方の一助となれば幸いです。
退職代行とは?
「退職代行」とは、労働者本人に代わって、退職の手続きを行ってくれるサービスです。
本来、正社員には会社を辞めるにあたって、拒否されることがないという退職の自由が、法律上定められています。
しかし、上司や取引先との関係から、「なかなか辞めさせてもらえない」「辞めづらい」という雰囲気になってしまうことが少なくありません。
多くの方が退職代行を利用する理由に、次のような理由が挙げられます。
- 上司のパワハラが日に日に悪化している
- 耐え難いセクハラから逃れたい
- 毎日過酷な残業を強いられる
- 激務のストレスから体調を崩してしまった
- 仕事で追い込まれ精神的不調になり出社が困難である
- 仕事でいじめに遭い、仕事に支障をきたしている
- 入社前に伝えられていた業務内容と異なる
- 有休消化や病気が理由の休みを取れない
労働上に問題のある会社が多い傾向が高いため、自分ではなかなか退職を申し出にくい状況にあることで、「勤務先への退職の意思表示を代行してくれる」退職代行の需要が高まっているのです。
重ねて、退職者が責められるような【しつこい引き止め】に遭うケースやきっぱりと「退職」という意思表示を出しづらい状況にある方にも、退職代行が支持されています。
より良い環境に身を置ける機会となる「退職代行」という手段を取ることで、次の転職・就職に向けても、しっかりと準備ができ、順調に進めることが可能です。
心身ともに長期間休養を余儀なくされる状態に追い込まれる前に、退職手続きの相談にも乗ってくれる「退職代行」という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか?
新入社員であっても、退職代行を利用することは可能です。退職代行を利用した場合でも、退職代行を使用したことが記録されたり、転職活動の際にマイナスに働くということはありません。
公務員も一般企業と同様に、退職代行を利用することが可能です。しかし、公務員が退職代行を利用する場合、【国家公務員法・地方公務員法・自衛隊法】が規定されており、一般企業の退職の手続と比べ、時間がかかったり、2週間以内での退職は難しいケースがあります。
退職代行=「非弁行為」に繋がるの?
非弁行為は法律違反となり、【2年以下の懲役】または【300万円以下の罰金】に該当します。
ここで注意していただきたいのは、弁護士資格を持たない民間業者が「退職代行」したことで、依頼した退職代行手続きそのものが無効になってしまう可能性があるという点です。
併せて、退職代行を弁護士資格を持たない民間業者に依頼した側も事情聴取を受けるリスクが発生するため、注意しましょう。
最悪の場合、勤務先から「損害賠償請求訴訟」を起こされてしまうケースも存在します。
ちなみに、弁護士だけが許可されている「退職代行」にまつわる代表的な行為とは次の通りです。
【会社側に法律上の権利などを主張・交渉する場合】
離職届や源泉徴収票を請求する行為
退職日の調整
有給休暇取得の交渉
残業代や未払給与の請求
労災の申請
退職金の請求
セクハラ・パワハラなどに対する慰謝料請求
会社側からの損害賠償請求に対する対応
上記の法的行為は、弁護士に依頼する場合、依頼者本人の代理人として、全てのやり取りを行うことが可能です。
法律のプロである弁護士に依頼することで、相談者の精神的負担や時間、手間を削減する心強い味方となるのではないでしょうか。
退職代行を依頼する前に確認するべきこと
「退職代行」を利用するにあたって、次の2点を確認する必要があります。
事前に必要事項を確認することで、スムーズに手続を進めることが可能です。
1. 有給の残日数
まずは、有給休暇の「残日数」を確認し、会社稼働日と照らし合わせながら、退職日を把握しましょう。
有給休暇の残日数について、弁護士に退職代行を依頼する場合以外にも、しっかりと確認しておくことをおすすめします。
有給休暇の残日数がある場合、いわゆる「有休消化後」に退社することが可能です。
前提として、有給休暇は、【労働基準法39条】で労働者の「有給休暇を取得する権利」が認められています。
従って、有休消化後の退職日を把握することで、退職に係る書類を作成する際に必要な「退職日」を記入することができ、円滑に手続を行えるのです。
例)
- 退職申出日 2023年10月2日
- 有給休暇残 7日
- 会社稼働日 2023年10月3日〜6日、10月10日〜12日
- 退職日 10月13日
2. 就業規則
退職代行の依頼を検討している場合、「就業規則」を確認しましょう。
①労働時間や賃金などの労働条件 ②職場内のルール を定めた規則です。
「就業規則」をチェックすることで、退職手続の準備を余裕を持って行えます。
就業規則で「退職を希望する場合は、1ヶ月前の申告が必要」と定められているケースが多いですが、民法上では会社に退職の申し出をした場合、2週間経過することで退職が可能です。
正当な理由による「即日退職」を希望する場合、「弁護士」に依頼することをおすすめします。
弁護士資格を持たない民間業者ではなく、弁護士であれば、法律上の権利を主張・交渉する資格を有することができるのです。
次のような正当な理由であれば、民法の「やむを得ない事由による雇用の解除」という権利を主張し、即日退職できることも。
- 心身の障害や疾病
- 家族や子供の疾病・障害による介護
- 会社の違法行為(残業代や未払給与の支払いを拒む、有給休暇を取得させないなど)
- パワハラ、セクハラ、いじめなど
重ねて、退職時に引き継ぎ業務が必要で気持ちや時間に余裕のある場合には、予め引き継ぎ内容をまとめ共有しておくと、トラブルが起きる可能性を最小限に抑えることにも繋がるのではないでしょうか。
退職時にもらっておくべき書類
こちらの章では、退職時にもらっておくべき書類について、ご紹介します。
一般的に、退職時に会社からもらう書類は、次の6点です。
退職するにあたって、「退職代行」をうまく活用し、スムーズな退職を目指しましょう。
それでは、詳しくご説明していきますので、是非最後までご覧ください。
【必ずもらっておくべき書類】
年金手帳
源泉徴収票
雇用保険被保険者証
【もらっておくと便利な書類】
社会保険資格喪失証明書
離職票
退職証明証
1. 年金手帳:勤務先
こちらの手帳は、転職後の勤務先に提出する必要があるため、退職時に勤務先から返却してもらう必要があります。
年金手帳は、紛失した場合でも、再発行できるためご安心ください。
年金手帳の再発行や手続について不明な点がある場合は、弁護士に相談しましょう。
茶色・オレンジ色・青色があり、加入時期によって手帳の色が異なります。
2. 源泉徴収票:勤務先
転職先の企業が年末調整する際やご自身で確定申告を行う際に必要になる重要な一枚です。
万が一「源泉徴収票」をもらえなかった場合は、弁護士に依頼したり、「源泉徴収票不交付の届出」を税務署に提出することで、受け取るための手続を進めることができます。
3. 雇用保険被保険者離職証明書:勤務先
「雇用保険」は、以下の2つの条件を満たす従業員に発行されます。
- 「1週間の所定労働時間が20時間以上」
- 「31日以上雇用される見込みがある」
さらに、雇用保険に加入していることで、失業時の「失業給付金」をはじめ、給付金や手当金などを受け取れます。
「雇用保険」は、転職した場合にも引き継がれるため、忘れないように勤務先から受け取りましょう。
4. 離職票:勤務先
失業手当の手続をする際に必要となるため、勤務先を通して、ハローワークで発行してもらうものです。
こちらの書類は、退職日から2週間〜3週間で退職者に交付されるのが一般的です。
「退職後すぐに再就職する予定がない方」や「転職先が決まっている方」でない場合には、きちんと受け取ることをおすすめします。
5. 退職証明証:勤務先
従業員の申し出がない場合、発行の必要のない任意の書式で発行する書類で、公的な機関が発行した証明書ではありません。
ただし、「国民健康保険」「国民年金」の手続をする際や場合によって転職先から退職証明書の提出を求められることがあるため、もらって損はないでしょう。
6. 社会保険資格喪失証明書:勤務先
国民健康保険に加入する際に必要な重要書類となっています。
国民健康保険または転職先で入る社会保険に加入する際に、前職での資格喪失日を証明する必要があるため、くれぐれも受け取りを忘れないようにしましょう。
退職代行の流れ
こちらの章では、弁護士に依頼した場合の「退職代行」の流れについてご紹介します。
退職代行を希望されている方は、是非参考にしてみてください。
- まずは、弁護士へ相談:電話・メール・LINE・お問い合わせフォームなどから気軽に相談することが可能です。
- 利用者(退職希望者)の情報を伝える:退職時に必要になる個人情報や会社情報などを正確に伝えましょう。
- 利用料金を支払う:入金確認後、すぐに退職代行が開始されます。
- 担当者から今後の流れを打ち合わせ:会社に退職を伝える日時や伝えてほしいことなど、細かくヒアリングを行います。
- 代理人が退職連絡を行う:利用者が指定した日程で「退職したい」という意思を代理で伝えます。弁護士の場合は、「受任通知」を送付する。
- 退職:双方合意した場合、退職日や退職手続きなどの取り決めを行い、退職完了です。
退職代行する場合、会社とのやり取りはどうなるの?
退職代行をする場合、多くの方が退職を伝えてから会社と「電話でのやり取り」や「来社しての事務手続」をしたくないと希望されています。
しかし、退社するにあたって、受け取るべき書類や返却しなければいけないものが発生するのも現実です。
そこで、事前に担当者に「勤務先とのやり取りはメールや郵送で行いたい」と伝え、勤務先に意思表示をしてもらうことで、心的ストレスや手間なく、退職へ導くことが可能です。
退職したいけど、退職拒否された場合はどうする?
退職を希望しているにも関わらず、なかなか退職できない、次のようなケースがあります。
- 後任者の不足しているから退職を拒否する
- 「退職したら給料を支払わない」「退職金を出さない」と、言われる
- 退職時に離職票を発行してくれない
- 退職ではなく懲戒解雇として取り扱おうとする
- 退職による損害賠償請求をすると言われる
前提として、労働者には退職の自由があり、強引な引き止めは違法となる可能性があるため、企業側は「退職の申し出」を受理しなければなりません。
基本的に、「任意退職」は民法で認められた労働者の権利です。
期間の定めのない雇用契約は、退職申入れの翌日から2週間経過することにより、理由を問わず退職できます。
退職時にやること
こちらの章では、退職時にやるべきこと6点についてご紹介します。
基本的に、「退職代行」では、退職に係る書類や貸与物の返送の方法などを利用者に代わり会社に伝えることが可能です。
退職者本人が会社と連絡を取ることが難しい場合、「退職代行」に返却の代行についても依頼しましょう。
気持ち良く退社するためにも、サービス利用者本人による、貸与物返却などの対応スピードも重要であることを留意しましょう。
1. 保険証
まずは、保険証を速やかに返却する必要があります。
退職者本人の保険証に加え、被扶養者の健康保険証も返却の対象です。
ちなみに、保険証は、退職日の翌日から使えなくなってしまうため、注意してください。
返却方法は、各企業により異なるため、退職する会社が指定する返却方法に従いましょう。
健康保険加入者の収入により生計を維持されている方のこと。扶養(援助)をしている方を「扶養者」、扶養(援助)を受ける方を「被扶養者」と呼びます。
2. 制服・作業着・ユニフォーム
仕事をするにあたって、制服・作業着・ユニフォームを貸与されていていた場合も、返却する必要があります。
先にご紹介した、「やむを得ない事由による雇用の解除」で即日退職した場合には、大きなトラブルに発展しないよう、どのように返却すればよいのか、しっかりと確認することが大切です。
制服・作業着・ユニフォームの返却方法(郵送方法など)やクリーニングの必要性など、「退職代行」を通し、問い合わせてもらいましょう。
3. 鍵・セキュリティカード
会社の鍵やセキュリティーカード、デスク・ロッカーキーなどの返却をきちんと行いましょう。
鍵の返却を忘れた場合、鍵作成に時間を要したり、他の人に迷惑がかかってしまうなど、後々トラブルに発展してしまうことも考えられます。
安全面を重視し、返送方法が指定されていることもあるため、「退職代行」を通し、確認してもらうとよいでしょう。
4. 社員証(ID)・名刺・社内資料(USBメモリやデータカード)
社員証をはじめ、名刺や社内資料など、会社のセキュリティに関係するものや社外秘の内容が記載されている書類には慎重に対応することが大切です。
特に、会社の重要書類を持ち出している場合、早急に返却することが求められます。
簡単に所持している書類のリストを作るなどし、返却方法について「退職代行」に、確認を依頼しましょう。
5. PC(パソコン)・モバイルルーター(ポケットWi-Fi・モバイルWi-Fi)・社用携帯(スマホ)
PC(パソコン)をはじめ、モバイルルーター(ポケットWi-Fi、モバイルWi-Fi)、社用携帯(スマホ)など、会社支給の電化製品類も返却しましょう。
高価なものだからと自分のものにしてしまった場合、「窃盗罪」や「横領罪」に問われることがあるため、ご注意ください。
合わせて、返却時にはIDやパスワードなどしっかりと伝え、トラブルを防止しましょう。
「退職代行」を依頼する時に余裕がある場合、会社に置いていくことで、郵送の手間や料金を節約することにも繋がります。
6. デスクやロッカーにある私物の回収
「退職代行」を利用するにあたって、ご自身の私物も回収することを忘れてはなりません。
デスクやロッカー周りの私物は、会社に迷惑をかけないよう「退職代行」を検討した時点で、少しずつ持ち帰ったり、処分しておくことが懸命です。
「退職代行」の担当者に対し、処分してもらうものと着払いで自宅に返送してもらうものについて、情報漏れのないよう事前に伝えておきましょう。
ただし、対応するのは会社ですので、必ずしも希望通りにいかないという可能性も考慮しましょう。
退職代行を利用することのデメリット
こちらの章では、「退職代行」を利用するデメリットについてご紹介します。
次の章でご紹介する弁護士事務所に退職代行を依頼するメリットや予算感と比べながら、依頼するかどうか検討してみてください。
1. 退職に費用がかかる
本来「退職」とは、退職希望者と会社が話し合い、決定することです。
そのため、「退職」という選択をしても、料金が発生することはありません。
社員の退職に合意してくれる会社であれば、「退職代行」を利用する機会は少ないため、デメリットと言えるでしょう。
しかしながら、「退職代行」の利用料を支払えば、心身ともに大きなストレスから解放されたり、新たな環境へ身を置ける機会となるため、得られるもののほうが大きいはずです。
2. 職場の人との関係が途絶える可能性がある
「退職代行」を利用する場合、即日退社または有給休暇消化後、同僚や上司と顔を合わせることなく退社するのが一般的です。
労働基準法で「退職の自由」が認められていますが、職場の人間関係が気がかりであれば、「退職代行」するかどうか、再検討することをおすすめします。
ご自身で退職について交渉したり、会社とやり取りするなどの大きな疲労や負担を考えると、「退職代行」を利用することも、検討してみてもよいかもしれません。
弁護士事務所に退職代行を依頼するメリット
こちらの章では、弁護士事務所に「退職代行」を依頼するメリットについてご紹介します。
弁護士に「退職代行」を依頼するメリットは次の通りです。
- 会社との手続書類のやり取りや連絡を代行してもらえる
- 弁護士事務所が対応するので円満かつ早急に退職することが可能
- 未払給与や慰謝料請求など、さまざまな法的な請求が可能
- 労災手続きの代行を依頼することができる
- 法的トラブルが発生しても対応してもらえる
退職代行を強みにしている「弁護士」に依頼することで、スムーズな退職へと導いてもらえるだけでなく、相談者の頼もしいサポートとなることでしょう。
それでは、順番に詳しく見ていきましょう。
1. 会社との手続書類のやり取りや連絡を代行してもらえる
弁護士に「退職代行」を依頼した場合、退職したい会社に対し、退職希望者の代理人になったことを伝える「受任通知」を送付します。
「受任通知」とは、法律上の強制力を持つ書類で、弁護士が会社との連絡窓口代わりとなることが可能です。
本人に直接連絡が来ることがなくなる上に、【精神面や時間の負担を軽減できる】メリットがあります。
自分で対応する場合と異なり、人間関係などに振り回されることなく、転職活動やプライベートに集中することができることが大きなメリットではないでしょうか。
また、会社側が退職希望者が不利になるような条件を提示してきた場合も、弁護士に【今後の対応についてアドバイス】を仰げることも利点です。
2. 弁護士事務所が対応するので円満かつ早急に退職することが可能
会社によっては、弁護士資格を持たない民間業者が運営する「退職代行サービス」には一切対応しないというケースも存在します。
しかし、弁護士に「退職代行」依頼すれば、法的に円満解決できるよう会社側と交渉できる上に、交渉に対し、スムーズに応じてくれるケースがほとんどです。
裁判に発展するケースも考えられますが、法律に係るすべての業務を行うことができる弁護士であれば、【迅速で能率的な対応】を行うことが可能です。
3. 未払給与や慰謝料請求など、さまざまな法的な請求をすることができる
弁護士資格を持たない民間業者が運営する「退職代行サービス」では、文字通り「退職の意思を本人に代わって伝える」ことを目的としています。
しかし、弁護士であれば、上記に加え、有給休暇の取得の交渉をはじめ、残業代や未払給与などの請求も依頼することが可能です。
- 離職届や源泉徴収票を請求する行為
- 退職日の調整
- 有給休暇取得の交渉
- 残業代や未払給与の請求
- 退職金の請求
- 労災の申請代行
- セクハラ・パワハラなどに対する慰謝料請求
- 会社側からの損害賠償請求に対する対応
上記のような項目を請求・交渉する場合は、弁護士が【法的観点から相談者の状況に最も適した解決方法】を提案できます。
また、必要書類の準備や作成、申請まで一任できるため、相談者の時間と手間を削減できるのです。
これらの費用は「退職代行費用」とは別に請求されますが、【精神的負担を軽減する】ことはもちろん、【スムーズな問題解決】にも繋がるでしょう。
4. 法的トラブルが発生しても対応してもらえる
退職に伴い、法的トラブルが起きた際にも、弁護士であれば迅速な対応が可能です。
「退職したら訴える」「今退職したら退職金を渡さない」などと主張した場合、弁護士による法的交渉や最終手段である裁判により、退職を実現できます。
手間や時間の観点から会社側にメリットがないため、損害賠償請求されるケースはほとんどありませんが、万が一に備え、弁護士による「退職代行」を利用することをおすすめします。
円満に退職するためにも、次の基本的なルールを守るよう心掛けましょう。
- 機密情報を持ち出したり、会社からの貸与物の返却を怠らない
- SNSで会社の評判を貶めることはしない
- 退職時に勧誘や引き抜きをしない
- 費用を要する研修や留学直後に退職しない
- トラブルを起こさない
退職代行を依頼する際に、良い会社を見極めるポイントとは?
最後に「退職代行」を依頼する際に、良い会社を見極めるポイントについてご紹介します。
「退職代行」を扱う業者には、トラブルに対応できない悪徳業者も紛れているのが現実です。
会社と法的トラブルが発生した場合でも、「お金を払ったのに何もしてくれない」という事態に陥る可能性が考えられます。
そのため、「退職代行」を依頼する会社を選ぶ際には、費用面だけだなく、どのようなサポートを行えるのかなど、慎重に検討することが大切です。
1. 法律事務所が運営する「退職代行」を選ぶ
弁護士資格を持たない民間業者=弁護士以外が、有給消化の交渉や未払給与の請求、退職届などの公的書類の手続代理を行っている場合、「非弁行為」に問われます。
先にご紹介した通り、非弁行為は法律違反となり、【2年以下の懲役】または【300万円以下の罰金】に該当するため、注意が必要です。
重ねて、弁護士資格を持たない民間業者が「退職代行」したことで、依頼した退職代行手続きそのものが無効になってしまう可能性があります。
これらを考慮すると、はじめから弁護士事務所が運営する「退職代行」に依頼するのがスムーズではないでしょうか。
2.「弁護士監修」には気をつける
「弁護士監修」と謳っている「退職代行」には注意しましょう。
法律事務所ではなく、弁護士資格を持たない民間業者のため、「弁護士の監修がある」とアピールしていることがほとんどです。
「退職代行」を監修している弁護士または顧問弁護士がいる場合でも、指導をしているだけというケースが多く、しっかりと代行業務を弁護士が行っているか確認する必要があります。
3. 退職後のアフターフォローがあるか
「退職代行」を依頼する際には、退職後のアフターフォローがあるかどうか、しっかりとチェックしましょう。
XP法律事務所では、退職の代行だけではなく、最大200万円の給付を受けられる可能性がある「退職給付金申請サポート」も行っています。
「退職給付」とは一定の期間に渡って、労働を提供したことに基づいて退職後に支給される給付のことです。
まとめ
ここまで、「退職代行」についてご紹介してきましたがいかがでしたか?
労働上に問題のある労働環境に悩んでいる場合には、より良い環境に転換できる大きな機会となる「退職代行」を検討してみてはいかがでしょうか?
精神的負担を軽減するだけでなく、「退職代行」をうまく活用することで、次の転職・就職に向けても、しっかりと準備ができ、順調に進めることがでます。
また、弁護士に「退職代行」を依頼することで、会社とやり取りせずに「退職の意思」を代理で伝えてもらえるだけでなく、有給休暇の取得の交渉をはじめ、残業代や未払給与などの請求も依頼することが可能です。
法的観点から相談者の状況に最も適した解決方法を提案可能な弁護士に相談し、迅速な退社へ向けて、共に並走しましょう。
※こちらの記事は、2023年9月22日時点の情報です。