詐欺
ジャニーズライブが標的に⁉︎PayPayやTwitterなどのSNSに潜むチケット詐欺とは?
皆さんは、Twitterや InstagramなどのSNSで被害が続出している「チケット詐欺」をご存知ですか?コンサート(ライブ)をはじめ、舞台や遊園地、スポーツなどのチケットを「譲ります」と謳い、金銭だけを騙し取る手口です。チケット詐欺の被害から身を守るため、チケット詐欺についての対策や手口など徹底解説します。
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皆さんは、Twitter(ツイッター)や Instagram(インスタグラム)などのSNSで被害が続出している「チケット詐欺」をご存知ですか?
「チケット詐欺」とは、コンサート(ライブ)をはじめ、舞台や遊園地、展覧会、スポーツ大会などのチケットを「譲ります」と謳い、金銭だけを騙し取る手口です。
特に、ジャニーズや坂道グループなどの人気アイドルグループや来日アーティストのライブチケットは当選倍率が高く、争奪戦になりやすい傾向にあります。
そのため、消費者の「希少性の高いチケットを手に入れたい」という心理が利用され、チケットの高額転売やSNSでの個人間取引が行われているのです。
事前に詐欺の対策や事例を学ぶことで、チケット詐欺の被害から身を守ったり、トラブルに巻き込まれた際にも、被害を最小限に留めることにも繋がります。
この記事では、次の項目をわかりやすく解説していきます。本記事がチケット詐欺についての対策を学びたい方や被害に遭ってお困りの方の一助となれば幸いです。
「チケット詐欺とは何か」
「チケット詐欺に遭いやすい人や場所」
「チケット詐欺の流れ」
「チケット詐欺の手口や入金の口実」
「チケット詐欺の特徴や見分け方」
「チケット詐欺に遭わないための対策」
「チケット詐欺に遭ったらどうすればいい?」
「チケット詐欺の被害金返還について」
「チケット詐欺に遭ったらどこに連絡するの?」
「チケット詐欺を弁護士に相談するメリット」
チケット詐欺とは
「チケット詐欺」とは、ライブや舞台などのチケットを「譲ります」と個人間取引を持ちかけ、購入代金を支払わせる詐欺です。
詐欺師は、先ほどご紹介した通り、主にTwitter(ツイッター)や Instagram(インスタグラム)などのSNSやインターネットの個人売買掲示板、オークションサイト、偽のイベントサイトなどで詐欺のターゲットを見つけます。
上記のような方法でチケットの購入代金を支払った場合でも、実際にチケットが配送されることはなく、ほとんどのケースで金銭だけを奪われてしまいます。
返金を求めても、「学校・仕事が忙しい」「自分・家族が病気になった」「怪我をした」などの理由でチケットの発送や返金を先延ばしされてしまうため、ご注意ください。
実際にチケットが送られてきた場合でも、イベント当日の入場で紙チケットやバーコード・QRコードチケットが「コピーされた模造品」「使用済み」「偽物」であると発覚するなど、直前まで気づかないことも多いほど、詐欺の手口が巧妙化しているのです。
詐欺師は、チケットの需要の高さを利用するとともに、「自分は慣れているからチケット詐欺に遭わない」「身分証を提示する人なら信用して大丈夫」と思っている隙のある人間を狙っているのです。
チケット詐欺は誰の身にも起こりうる詐欺の手法となります。
「僕/私は大丈夫」と油断せず、チケット詐欺の対策を講じることが大切です。
この法律では、次のようなチケットの不正転売を禁止しています。
- 興行主=イベント主催者がチケット販売時に、同意のない金銭の伴う譲渡を禁止する旨を提示し、その旨を該当のチケットに表示しているもの
- イベントが行われる特定の日時・場所・入場資格者又は座席が指定されているもの
- 興行主がチケット販売時に、入場資格者又は購入者の氏名・連絡先を確認する措置を講じ、その旨を該当のチケットに表示しているもの
- ※チケットの種類は、紙と電子版問わない
重ねて、年末や年越しへ向け、イベントが増えていくという背景と相まって、被害件数が増加する傾向が高いです。
TwitterなどのSNSや個人間取引のリスクを知り、巧妙な詐欺の手口に注意しましょう。
チケット詐欺に遭いやすい人やツール
チケット詐欺に遭いやすい人の特徴や場所についてご紹介します。
「チケット詐欺」において、次のようなツールで、詐欺のターゲットに接近します。
SNS(TwitterやInstagramなど)
インターネットの個人売買掲示板
オークションサイト
フリマサービス
チケット転売仲介サイト
金券サイト
偽のイベントサイト
詐欺師は、チケットの購入希望者に先に入金させるため、次のような手法を用いてきます。
- 【SNSの投稿でインターネットで盗用したチケットの写真を添付する】
- 【入金までは丁寧なメッセージ】
- 【相手を信用させるため、偽の身分証を提示する】
- 【詐欺の成功を高めるため良心的な価格設定】
特にチケットの個人間取引は、イベント当日にチケットが使用できるか確認するまで、購入したチケットが偽物であるかが発覚しないほど、手口が巧妙なケースも存在するのです。
誰もが詐欺に巻き込まれる可能性があるため、次の条件に少しでも当てはまるなと感じた方は、事前に意識することが重要です。
「チケット詐欺」に遭いやすい人の特徴 | 詳しい内容 |
1.「限定品」を好む人 | ■ 当選倍率の高い人気アイドルのライブをはじめ、「◯年に一度のスポーツイベント」「日本初来日コンサート」など、希少性のあるイベントに魅力を感じる方は、衝動的にチケットを購入してしまう傾向が高い |
2. 情報収集を怠る方 | ■ 人の話を鵜呑みにして、情報収集に対し、手を抜いてしまう方は注意 ■ SNSで同じ詐欺師による「チケット詐欺被害」について発信している方がいても見落としてしまう可能性がある |
3. 人の話をそのまま信じる方 | ■ 「このチケットは本物ですよ」という詐欺師の言葉や取引時に用いられる写真を根拠に相手を信じてしまうのは危険である ■ 特に、写真関連は、チケット画像付きの投稿や取引メッセージでの身分証など、第三者の写真を盗用したり、偽物である可能性も考慮する必要がある |
4. 自分は詐欺に遭わないと思っている人 | ■ 詐欺に遭わないという慢心から詐欺を見逃してしまう可能性に注意 ■ 詐欺師の嘘を見破ってやろうと話を聞いてしまったり、矛盾点を突こうとメッセージのやり取りをすることで逆に利用されてしまう |
5. プライドが高い人 | ■ 周りに相談するのが恥ずかしいといった場合、詐欺であるか第三者に判断してもらう前に入金してしまう可能性がある ■ 被害額を取り戻そうと再度入金してしまうなど、プライドが高いという盲点を詐欺師にコントロールされやすい |
チケット詐欺の流れ
こちらの章では、「チケット詐欺」の流れや特徴についてご紹介します。
前提として、詐欺師は相手のニーズを上手く汲み取り、心理的に操るプロです。
先ほども触れた通り、チケットの売買方法は、SNSでの個人間取引やインターネットの個人売買掲示板など、オンライン上でのやり取りです。
また、家族や友人、信頼できる方と共有し、注意喚起し合うことで詐欺の被害を未然に防ぎましょう。
- 取引先の募集: TwitterなどのSNSやインターネット掲示板などで「チケットを譲ります」と取引相手を募集する。
- 募集に反応する:詐欺師の募集に反応した場合、オンライン上のメッセージにて、即時取引が始まる。
- 取引の開始:レスポンスの早さや丁寧な対応により、詐欺のターゲットの信頼を勝ち取り、入金へ促す。
- 詐欺師からの入金の要求:PayPayなどの「キャッシュレス決済サービス」や「銀行振込」、Amazonギフト券などの「商品券」などの方法で入金を要求する。
- 詐欺の発覚:実際に入金してしまうと、チケットが手元に届くことなく、お金を持ち逃げし、連絡が取れなくなる。イベント当日に手渡しの約束をした場合、詐欺師に会える可能性は限りなく低い。
- 補足:実際にチケットが郵送された場合やバーコード・QRコードチケットをメッセージ上で送付されたケースでは、イベントの入場時にそれらが偽物であったり、詐欺であると初めて発覚することもある。
チケット詐欺の手口や入金の口実
「チケット詐欺」において、詐欺師は対象者(被害者)から金銭を騙し取るため、さまざまな口実を用いてきます。
事前に詐欺の手口を学び、詐欺の被害から大切な資産を守るためにも、代表的な入金口実を5つご紹介します。
万が一詐欺師の指示に従って振込をしてしまった際には、早急に警察などの専門機関に相談しましょう。
1. 偽のチケットを用いる手口
詐欺師は、本物そっくりに見せかけた、偽の紙チケットやバーコード・QRコードチケットをチケット転売サイトやSNSでの個人間売買などで取引を提案するケースがあります。
この手法では、チケットの色や形、印刷の品質、バーコード・QRコードの詳細が酷似しており、一見すると見分けがつかない点が特徴です。
楽しみにしていたイベントに直前で参加できないといったことがないよう、公式サイトや公式のチケットトレーディングサイトを利用しましょう。
2. バーコード・QRコードの重複販売する手口
同一のバーコード・QRチケットを「複数の人に販売する手口」が存在します。
こちらの事例では、本物のチケット1枚に対し、「利用者が複数おり(重複しており)、使用できない」ため、イベント直前にチケットが使用できないことで、トラブルに発展しているのです。
昨今では、令和元年(2019年)6月14日より、「チケット不正転売禁止法」が施行され、本人確認や転売防止ルールが厳しくなっている状況にあります。
本人確認によりチケットが無効化する可能性もあるため、公式サイトや公式トレーディングサイト以外での取引は慎重になりましょう。
3. 先払いさせる手口
チケット詐欺の大きな特徴に、チケットを提供する前に、直前のキャンセル防止などと謳い「先払い」を要求することが挙げられます。
詐欺師の要求に従い先払いした場合、金銭だけを騙し取り、チケットが手元に届かないことがほとんどです。
万が一、チケットの個人間取引をする場合には、双方が安心して取引を行える「手渡し」を提案したり、取引相手の【住所】【氏名】【電話番号】を聞き出し、こまめに連絡を取ることを推奨します。
4. 取引時の身分証を偽装する手口
詐欺師は、詐欺のターゲットを信用させるため、「偽の身分証」を提示し、入金を促す手口があります。
詐欺師が提示する身分証は、詐欺師本人のケースも考えられますが、同じく詐欺の被害者やインターネットから不正ダウンロードしたものであるケースがほとんどです。
身分証に記載された【氏名】をインターネットやSNSで検索し、詐欺の可能性を疑うことが必要になります。
重ねて、取引相手から【健康保険証】や【マイナンバーカード】などの身分証の提出を求められた場合には、詐欺に悪用されるケースも否定できないため、提供しないよう徹底しましょう。
5. 入金を急かす手口
チケット詐欺の一環として、詐欺師は詐欺のターゲットに対して、「入金を急ぐようプレッシャーをかける手法」を用います。
冷静な判断を妨げるため、【振込期限・購入期限を設ける】他、【他にも購入希望者がいる】と偽ったり、チャンスを逃すと商品価値を高めることで、急いで決断させるよう迫るのです。
一度入金してしまうと、ほとんどのケースでお金だけ奪われ、連絡が取れなくなってしまうため、その場の雰囲気に流され、急いで入金することは避けましょう。
チケット詐欺師の特徴や見分け方
「チケット詐欺」を未然に防ぐためにも、詐欺師の特徴や見分け方を事前に学ぶことは大切なポイントです。
こちらの章では、詐欺師の特徴について、代表的な5点をご紹介します。
家族や友人、信頼できる方と共有・注意喚起し合うことで、チケット詐欺の被害を未然に防ぎましょう。
1. チケット詐欺を働く、SNSアカウントの特徴
チケット詐欺におけるSNSアカウントの特徴をご紹介します。
特に、チケット詐欺を働こうとする場合、身元がバレないよう【普段使用しているアカウント】や【プライベートな内容を発信すること】は避けるといった傾向が見られます。
新規開設された取引専用アカウントや発信内容もチケット取引に関連するものに限定されている場合には注意が必要です。
取引しようとしているアカウントが次の特徴に当てはまっている場合、取引には慎重になりましょう。
- アカウントの作成日が最近である
- チケットの取引の専用アカウントに設定されている
- プロフィール画像や背景画像が初期設定のままである
- アカウントIDが初期設定のままである
- 発信内容が最近の話題(トレンド)に触れてない
- 発信内容がライブやコンサートなどイベント内容に触れていない
- フォロー&フォロワー数が0または1桁でファンとの交流が見られない
- 投稿数が100以下でチケット取引を呼びかけるものばかり
- チケットの取引を募集するツイートにおいて、「先払い」と記載されている
2. メッセージが機械的または適当である
チケットの取引をTwitterなどのSNSやインターネットの個人売買掲示板で行う場合、やり取りする相手のメッセージに着目しましょう。
チケット詐欺を働こうとしているアカウントの特徴として、次の2点が挙げられます。
- メッセージが機械的で形式張っている
- メッセージが適当で文法や日本語が不自然である
前提として、チケット詐欺の詐欺師は、最小限の労力で、目先の利益をいち早く手に入れることを目的としています。
メッセージが丁寧であっても、質問に対し回答がズレていたり、テンプレートで返信しているように見受けられる文章である場合、詐欺の可能性を疑うことが大切です。
また、メッセージをやり取りしていく中で、取引が長引くと文章が適当になったり、質問に対し、日本語や文法が不自然である際には、取引を辞退することをおすすめします。
3. チケット料金の支払いに振込を指定してくる
チケット代金の支払いに「振込」を指定してきた際には、チケットの購入について考え直す必要があります。
公式サイトや公式のチケットトレーディングサイト以外で取引する場合、チケットの受け渡しは「対面で現金払い」または「代引き」でのやり取りを提案しましょう。
詐欺を目論んでいない場合、上記の方法を拒否する理由はありません。
従って、「詐欺に遭わないため」「時間がない」などの理由をつけて、一方的に口座振り込みを指示してくる場合、要チェックです。
4. 入金をやたら急かしてくる
先ほどご紹介した通り、チケットの支払い方法に「振込」を指定してきた場合に加え、入金を急かしてくる場合には、取引の中止を検討することを再検討しましょう。
「入金が早い人にチケットを譲ります」「過去にトラブルがあったので明日までに入金して欲しい」「詐欺に遭いたくないので、今日中に先払いをお願いします」などの名目で、早期に入金させようと迫るのです。
実際に入金してしまうと、お金だけ奪われ、チケットが手元に届くことはないため、急いで入金の決断をすることは避けましょう。
5. 口座名義や身分証、名乗っている名前が違う
取引相手がメッセージ上で名乗った名前や指定された口座名義、送られてきた身分証と一致しない場合には、高い確率で詐欺であると考えていいでしょう。
名前が異なることを指摘しても、「家族や友人のものである」と偽るケースがほとんどです。
複数回詐欺行為を行っている場合、SNSやインターネットで、取引相手の名前を検索することで、詐欺の被害や詐欺の手口が報告されているケースがあります。
怪しい口座に振込をする前に、やり取りする相手のプロフィール写真(アイコン)や投稿されている写真を画像検索するなど、ご自身の手で調べる手間をかけることで、詐欺の被害から身を守りましょう。
チケット詐欺に遭わないための対策
こちらの章では「チケット詐欺」に遭わないための防犯対策について、4つご紹介します。
特別なことではなくても、すぐにでも試すことのできる防犯対策を講じることで、詐欺の被害から身を守ることに繋がるでしょう。
1. チケットの譲渡や売買は公式のチケットトレードサイトを利用する
詐欺の被害に遭わないようにするためにも、公式のチケットサイトやトレードサイトを利用しましょう。
上記サイトであれば、万が一トラブルに発展した場合にも、運営者に対処してもらうことが可能です。
昨今では、公式サイトで案内されている「リセール」という、運営者を通して「チケット取引」ができるサービスが提供されています。
重ねて、大型イベントでは転売自体を禁止しているケースが多く、第三者から購入したチケット(転売されたチケット)で入場しようとした場合、無効になる場合があるのです。
そういったケースを想定した際にも、確実にチケットを使用できる上に、イベントを楽しめる、公式のチケットサイトやトレードサイトでの購入をおすすめします。
2. むやみに自分の個人情報を発信したり、身分証明書を提供しない
公式のチケットサイトやトレードサイト以外で、チケットの取引をする場合、個人情報を発信したり、身分証明書を取引相手に提供しないことを徹底しましょう。
取引相手が詐欺師である場合、健康保険証やマイナンバーカードパスポートなどの身分証を提示した場合、犯罪に再利用されるなどの二次被害が生じる可能性があります。
お金を騙し取られるだけでなく、ご自身の名誉を傷つけられる可能性も考えられるため、ご自身の個人商法の扱い方には細心の注意を払いましょう。
3. チケットを売買する取引相手について調べる
チケットの取引を検討している場合、相手とのメッセージや取引アカウントの中で、次のような情報を収集しましょう。
手間になってしまいますが、きちんと相手について調べることで、ご自身の身を守ることに繋がります。
少しでも違和感を感じた場合、詐欺の可能性を疑い、金銭の要求には応じないことが賢明ではないでしょうか。
- 相手の名前・電話番号・住所を控える
- 相手の電話番号が本人のものか連絡を取る
- 取引アカウントにおいて、他の人とのやり取りや取引履歴・評価を確認する
- チケットを購入した証明を提示してもらう
4. Googleの画像検索で取引する相手を画像検索する
「チケット詐欺」の犯人は、TwitterをはじめとするSNSや個人売買掲示板において、詐欺のターゲットを騙す際、不正ダウンロードした他人の写真を使用している傾向が高いです。
詐欺師は、赤の他人の写真を使用することで、詐欺師の正体が露呈しないよう偽装しています。
Googleの画像検索した際に、全く同じ写真の人物が違う名前で活動していたり、同じ写真が複数枚出てきた場合には、詐欺の可能性が高いです。
詐欺師から身を守るためにも、あらかじめ写真を画像検索してみましょう。
画像検索方法
画像検索する場合、Googleの画像検索の機能を利用するのがおすすめです。簡単な手順となっているため、一度試してみてください。
1. まずは、やり取りをしている相手のプロフィール写真を保存またはスクリーンショットしましょう。
2. スマートフォンまたはパソコンのウェブブラウザ(Google ChromeやSafariなど)を開き、「Google画像検索」と検索。
3. 「画像で検索」と表示されるカメラマークのアイコンをクリックします。
4. 「ファイルをアップロード」ボタンを押し、検索したいプロフィール写真の保存した画像またはスクリーンショットを選択し、アップロードしましょう。
5. アップロードが完了すると、自動的に画像検索の結果が表示されます。
プロフィール写真と同じ人物の写真が検索結果に表示されている場合、詐欺の可能性が高いです。絶対に相手の金銭の要求に応えないよう徹底しましょう。
チケット詐欺に遭ったらどうすればいい?
こちらの章では「チケット詐欺」に遭ったらはじめにやるべきことについて、ご紹介します。
前提として、「詐欺行為」は罰せられるべき犯罪です。
実際に入金する前に信頼できる人間に相談したり、トラブルに巻き込まれた場合には、詐欺の相談窓口や最寄りの警察へ助けを求めることで、被害の拡大を防止することに繋がります。
1. 素早く証拠を確保する
「チケット詐欺」の被害金額を取り返すためにも、素早く証拠の確保を行いましょう。
弁護士や警察、国民生活センターに解決するよう動いてもらうためには、何より証拠が大切です。
次の情報を迅速に確保しましょう。
- 「チケット詐欺」に遭った流れ
- 詐欺師とのメッセージのやり取り記録
- 詐欺の取引日時
- 被害額
- 詐欺師の口座への取引履歴(店番号・口座番号・氏名など))
- 詐欺師の情報(電話番号やメールアドレス、顔写真など)
- 詐欺師のSNSのアカウント情報
2. 冷静になり、これ以上個人情報や金銭の譲渡はしない
「チケット詐欺」に遭った場合、チケット自体や損した分を取り返そうと、詐欺師の要求に従い、追加の入金に応じてしまう方もいらっしゃいます。
しかしながら、実際に入金(振込)しても、連絡が途絶えてしまうことがほとんどです。
まずは、冷静になり、起きてしまった出来事を客観視することが重要です。
怒りや焦りといった感情が支配すると、適切な対応ができなくなる可能性があります。
被害を大きくしないためにも、法律のプロである弁護士に相談し、今後の行動についてアドバイスをもらいましょう。
3. 詐欺師と連絡を取ろうとしない
詐欺師は、巧妙に被害者を騙すために連絡を続けるかもしれませんが、一切の応答をせず、メッセージをブロックするなどの対策を取ることが賢明です。
自分を騙したということで、詐欺師に対し、「返金してほしい」「弁護士や警察に相談する」と、感情的になったり挑発したりすることは避け、冷静に行動しましょう。
また、被害金返還のためにも、相手に詐欺に気づいたことを知られないことが重要です。
重ねて、SNSでやり取りした場合は、早期に詐欺師のアカウントを削除・ブロックされる可能性が高いため、慎重になる必要があります。
相手に気づかれないよう証拠を確保した後、そっとフェードアウトして、返金に向けた準備を進めましょう。
チケット詐欺の被害金返還のため銀行に連絡しましょう
「チケット詐欺」であることが判明し、詐欺師の指定口座にお金を振り込んでしまった場合、振込先の金融機関とのやり取りを行うことになります。
まずは銀行に連絡
各金融機関には「チケット詐欺」に遭ってしまった際に、連絡可能なヘルプデスクや相談ダイヤルが設けられています。
連絡先が分からない場合には、直接銀行に出向き、早急に対処することが重要です。
疑わしい口座なら銀行判断で口座凍結が可能
一般社団法人 全国銀行協会では、全ての銀行へ向け、「事務取扱手続」を通達しています。
この通達により、【振込先の銀行判断で詐欺であると確認できた該当の口座】を凍結(口座への出入金の停止と口座自体の解約)させることが可能です。
次のケースでは、速やかに口座が凍結される可能性があります。
凍結口座の残金は被害者に分配される
犯罪利用された疑いのある該当口座が一定の条件を満たすと【被害回復分配金】=凍結口座の残金を受け取ることが可能です。
被害回復分配金受け取りの流れ
詐欺被害者の【被害回復分配金】受け取りの流れについてご紹介します。
ただし、該当口座の口座残高により、受け取り金額が異なるため、被害額を全て受け取れるわけではありません。
重ねて、詐欺被害者が複数人いる場合、【被害回復分配金】は被害額に応じ、各被害者に配分されます。
ただし、詐欺師がすでに口座からお金を引き出してしまっており、口座残高が1,000円未満の場合、受け取りができないことをご了承ください。
被害回復分配金受け取りの流れ |
1. 犯罪に利用された口座が凍結される。 |
2. 預金保険機構のホームページに該当口座の情報や口座名義人の氏名などが公開される。 |
3. 公開後、60日以内に口座名義人(=詐欺師)から「自己の権利行使」を主張する届出がない場合、預金の権利が消滅する。 |
4. 被害者からの「被害回復分配金支払申請」の受付が開始される。 |
5. 被害者は、90日の被害回復分配金支払申請の期間中に、振込先の金融機関に対して申請をする。 |
6. 金融機関が支払該当者を精査し、被害回復分配金受け取りとなる。 |
詐欺被害者が被害回復分配金を受けるための条件
詐欺被害者が【被害回復分配金】を受け取るためには、次の条件を満たしている必要があります。
- 【被害回復分配金支払申請】を行っていること
- 指定期間中に、振込先の金融機関へ申請すること
救済を受けられないケース
現金を詐欺師に【手渡し】した場合、救済措置の対象から外れるため、ご注意ください。
重ねて、現金をレターパックなど、現金書留以外の方法で郵送した場合、【郵便法違反】に該当し、罰金刑または懲役刑などの罪に問われる可能性があります。
現金書留以外の方法で郵送してしまった際には、郵便局に追跡番号を伝え、すぐに配達をキャンセルしてもらいましょう。
チケット詐欺に遭ったらどこに連絡するの?
こちらの章では、「チケット詐欺」について相談できる機関についてもご紹介します。
万が一トラブルに巻き込まれた際には、早急に下記の窓口にて助けを求めてください。
重ねて、ご自身で詐欺であるか判断がつかない場合、実際に振込をする前に、家族や友人、信頼できる人物に相談するよう心掛けましょう。
1. 国民生活センター・消費者ホットライン
「国民生活センター」とは、国が運営する【消費者のための独立行政法人】です。
消費者のための情報提供や調査・研究、消費者トラブルに関して法的解決手続も行っており、専門の相談員からアドバイスをもらえます。
「チケット詐欺」の被害に遭った場合、専門の相談員から【適切な対処方法】についてアドバイスがもらえたり、犯人の連絡先が判明している場合には、間に立って連絡を取ってもらえることも。
国民生活センターでは、【電話での無料相談】も可能なため、今後の対応について、アドバイスを仰ぐのも一つの選択肢ではないでしょうか。
- 電話番号:03-3446-1623
- 受付時間:平日10:00~12:00、13:00~16:00
- HP:https://www.kokusen.go.jp/map/
消費者ホットライン
「チケット詐欺」について、どの機関に相談すれば良いかわからない場合、最寄りの相談先を紹介してもらえる消費者ホットラインに問い合わせましょう。
地方公共団体が設置している、消費生活センターや消費生活相談窓口を紹介してもらえます。
- 電話番号:188
- 受付時間:相談窓口により異なる
- 通話料金:無料
2. 警察
「チケット詐欺」は「詐欺罪」に該当する、厳しい処罰を受ける犯罪行為です。
さらに、チケットの不正転売と転売目的にチケット購入を行うことで、令和元年(2019年)6月14日に施行された「チケット不正転売禁止法」に問われます。
違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金、もしくはその両方が課せられる違反行為です。
実際に被害に遭った場合や詐欺と思しき事柄を発見された場合には、警察に相談することを躊躇せず、冷静に次の情報を伝えましょう。
- 「チケット詐欺」に遭った流れ
- 被害額
- 銀行口座やPayPayなどの振込先情報(店番号・口座番号・氏名など)
- 入金をした記録
- 詐欺師の情報(メールアドレスや電話番号などの連絡先など)
- 詐欺師とやり取りしたツールやSNSのアカウント情報
- やり取りした内容がわかるもの
- 現在の状況
相談する際には、「#9110」に問い合わせましょう。
詐欺被害を的確に報告することで、相談内容に準じて、今度の対応や助言、詐欺師への警告・検挙などの措置を行ってもらえます。
重ねて、実際に警察署へ行かれる際には、日付やURLが紙面に残るため、上記のような証拠資料をプリントアウトして、紙の状態で持参しましょう。
※「110」は、すぐに警察官に駆けつけてもらいたい緊急の事件・事故などを受け付ける通報ダイヤルです。
- 電話番号:#9110
- 受付時間:平日8:30~17:15(各都道府県警察本部で異なる)
- 「#9110」の紹介ページ《政府候補オンライン》:https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/3.htmll
3. 弁護士
「チケット詐欺」に遭い返金を求める場合、法的観点からのアドバイスが役に立つこともあります。
弁護士には、【法的関連で対応可能な業務や裁判所・審理の制限がない】ため、相談者の状況に最も適した手段で問題解決へ向けてアプローチすることが可能です。
煩雑な手続や書類作成を代行してもらえたり、金融機関との交渉や被害者本人では詐欺師が応じない場合も、代理人として介入することでスムーズに借金問題を解決できたりすることもあります。
直接出向かなくても、LINEやフリーダイヤルでの電話相談を無料で受けてくれる法律事務所もありますので、活用してみるのも一つの手ではないでしょうか。
法律の専門家である弁護士の知識と経験を頼りに、「チケット詐欺」への適切な対応策を見つけましょう。
チケット詐欺の被害が拡大する前に弁護士へ相談しましょう
1. 「最適な解決方法」で問題解決へアプローチ
弁護士に相談することで、【法的観点から相談者の状況に最も適した解決方法を提案】してもらうことが可能です。
法律のプロに冷静に現在の問題点を分析してもらい、今後の対処法についてアドバイスをもらいましょう。
重ねて、先にご紹介した通り、弁護士には、詐欺事案に関する業務の幅に制限はありません。
従って、トラブルが裁判へ発展した場合にも、迅速で能率的な対応を行うことが可能です。
相談者ごとに合わせた対策を講じることで、「チケット詐欺」の解決へ向け、【効率的なアプローチ】を行えます。
特に、詐欺事案の解決を強みにしている法律事務所であれば、経験豊富で相談実績も多く、相談者の頼もしいサポートとなることでしょう。
2. 被害金の返還請求手続を代理してもらえる
詐欺師から返金を求める場合、つまり詐欺問題解決には、スピード感を持って対処することが最も重要なポイントです。
しかし、警察や消費者センターでは、具体的な返金対応は望めず、限られた範囲内でのサポートとなります。
これらの機関は、詐欺事件の捜査や犯人の逮捕、適切な対処方法についてのアドバイスは可能ですが、被害金の返還請求は管轄外であるためです。
一方で、弁護士は、専門知識を要する【被害金の返還請求を請け負うことが可能】です。
詐欺師とやり取りする場合、弁護士の交渉力が加わることで、円滑に物事を進められるのも大きなメリットではないでしょうか。
3. 刑事告訴の手続をサポートしてもらえる
「チケット詐欺」の詐欺師を刑事告訴する場合、その手続や警察とのやり取りには、法的知識はもちろんのこと、【独自のノウハウ】が必要不可欠です。
弁護士に依頼することで、内容証明の送付や警察への被害届提出、その後の対応まで一任できるなど、【スムーズな問題解決】や【精神的負担を軽減する】一助となるのではないでしょうか。
さらに、刑事告訴する際の必要な書類の準備や作成まで請け負ってもらえるため、相談者の時間と手間を削減することにも繋がります。
法律の専門家である弁護士の知識と経験を頼りに、あなたにとって最適な対応策を見つけましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ここまで、「チケット詐欺」について解説しました。
詐欺の被害を未然に防ぐためにも、次の4点を念頭に入れておく必要があります。
- チケットの譲渡や売買は公式のチケットトレードサイトを利用する
- 会ったことのない相手にむやみに自分の個人情報を発信したり、身分証明書を提供しない
- チケットを売買する取引相手について調べる
- 入金する前に、Googleの画像検索で相手について検索し、詐欺の可能性を考慮する
重ねて、「チケット詐欺」の詐欺師は、購入希望者の「希少性の高いチケットを手に入れたい」という心理を利用します。
チケットを取引するにあたって、少しでも違和感を感じた場合には、購入について考え直すことが賢明ではないでしょうか。
巧妙な手口を用いてくるため、被害者は軽い洗脳状態にあったり、詐欺であるか判断がつきにくい状態にある傾向が高いです。
また、詐欺であるか判断が難しい場合には、周囲の人間がアドバイスしたり、本人が少しでも違和感を感じた際には、1人で問題解決しようとせず、第三者に相談することをおすすめします。
身近な人に打ち明けづらい場合はもちろん、これ以上被害を拡大させないためにも、警察・消費センターなどの公的機関や弁護士などの専門家に相談し、アドバイスをもらうことが、詐欺被害解決への多いな一歩に繋がるのではないでしょうか。
※こちらの記事は、2023年9月26日時点の情報です。
お問い合わせ先
【XP法律事務所】
- 代表弁護士:今井 健仁(第二東京弁護士会)
- 所在地:〒104-0061 中央区銀座1-15-4 銀座一丁目ビル13階
- TEL:0120-239-235(詐欺問題専用番号)
- ホームページ:https://sagihigai-henkinsoudan.jp/illust02/02/g/lad/