詐欺
【2023年最新】SNSで美女や外国人に騙される?FX詐欺被害で泣き寝入りする前に見分け方など徹底解説!
昨今、SNSやマッチングアプリなどを通して、高額なFXのセミナー代や運用代行の勧誘、出金に応じてもらえずお金を騙し取られる事例が報告されています。 本記事では、FX詐欺とは何か・詐欺師の特徴・入金の口実・被害に遭った場合の対応など、徹底解説していきます。この記事が、被害に遭ってお困りの方の一助となれば幸いです。
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皆さんは、「FX投資」をした経験はありますか?
コロナ禍を機に、副業としてFX投資を始めた方やコロナショックで株価が暴落したことにより、買い時であると判断し、口座開設をした方など、利用者が増加している投資の一つです。
FX投資は、初心者でも安心な少額からの投資が可能であること、土日を除く24時間取引可能なため、短期的に資産を増やせるといったメリットがあります。
その一方で、SNSやマッチングアプリなどを通して、高額なFXのセミナーや運用代行の勧誘をされたり、不正なFX取引所で出金やクーリングオフに応じてもらえず、お金を騙し取られてしまうといった事例が報告されているのです。
本記事では、FX詐欺とは何か・詐欺師の特徴・入金の口実・被害に遭った場合の対応など、わかりやすく解説していきます。
この記事が、FX投資詐欺についての対策を学びたい方や被害に遭ってお困りの方の一助となれば幸いです。
そもそもFXとは?
FXとは、英語「Foreign Exchange」の略称で、「外国為替取引」や「外国為替証拠金取引」のことです。
円や米ドルをはじめとする、通貨同士の売買を行い、その差額で損益が決まります。
外貨預金は手持ちの範囲に限る取引となりますが、「レバレッジ」という仕組みを利用し、「証拠金」としてFXの会社に預け入れることで、預けた資金の何倍もの取引が可能です。
少額から大きな利益を期待できるということで、投資初心者の方にも人気を集めています。
証拠金とは、通貨を取引する際に必要な資金のこと。FXの会社に預け入れる、取引の際の担保を指しています。
為替は世界中のマーケットで取引されています。従って、取引時間は土日を除く、平日24時間可能であるため、個人の生活スタイルに合わせた取引ができます。
自分の身を守るためにも、FX詐欺の手口や詐欺師の特徴、詐欺を未然に防ぐための対策、被害に遭った場合の対応方法を学ぶことが重要です。
FX詐欺とは?
「FX詐欺」とは、SNSやマッチングアプリ、出会い系サイトなどを通し、対象者に接触し、紹介料やテキストの購入費など、FX投資にまつわるさまざまな口実で金銭を騙し取る詐欺を指します。
特に、SNSは、Twitter・Instagram・Facebook・LINEなど、常日頃年代問わず使用されているアプリが多い印象です。
詐欺師が対象者からお金を騙し取る口実は、大きく5つあります。こちらは、後ほど詳しくご紹介させていただきます。
- 虚偽の証拠金の入金
- FXの運用代行
- 出金に応じない
- 高額なセミナーや塾の入会金・月謝
- 情報商材・自動売買ツールの購入費用
FX詐欺の特徴の一つに、利益表や契約書、重要事項説明書を用いるなど、本物と見間違えてしまうような手の込んだ手法であることが挙げられます。
年々手口が巧妙になっていることに加え、SNSやマッチングアプリなどが発達したことで、メインユーザーである、大学生や20代を中心とする若年層まで被害が拡大しており、利用の際には、注意が必要です。
「FX詐欺」の詐欺師が対象者を騙す、一般的な手法は次の通りです。
- SNSやマッチングアプリ、出会い系サイトなどを通して、対象者に接近する。詐欺師は自らを外国人や美男美女、投資のプロであるかのように装う。
- 自らを投資の成功者や魅力的な人物像であるかのような見せ方をし、一定期間の仕組みを行う。この時、積極的なアプローチで好意や恋愛感情を抱かせることもある。
- 対象者を安心させた後、FX取引所への登録・入金や運用代行の勧誘をする。高額なセミナー代やテキストなど、FXに関連するものの購入を勧めるなど、何らかの理由を付けて、送金を要求する。
- 詐欺師は、対象者を信用させるため、投資にまつわる偽の利益情報などを提供する。初期段階では実際に儲けさせることも多い。
- 詐欺師の言葉に騙されて実際に入金すると音信不通になる。
一度も会ったことのない人物からFX投資にまつわる「うまい儲け話」を受けた場合、安易にその話に乗ってしまうのは危険な行為です。
投資には必ずリスクが伴います。自分の大切な資産を守るためにも、詐欺師との連絡を断ち、きっぱりと断りましょう。
重ねて、自分で判断するのが難しかったり、断り辛い場合は、信頼できる人間に相談したり、詐欺の相談窓口や最寄りの警察へ助けを求めてください。
FX詐欺における入金口実
「FX詐欺」において、詐欺師は対象者に送金させるため、さまざまな口実を用いてきます。
以下に、代表的な入金口実を6つご紹介します。少しでも対応に違和感を感じたり、同じような口実で送金を求められた場合は、こちらの記事を思い出してください。
1. 虚偽の証拠金の入金
FX詐欺において、最も典型的な口実は「虚偽の証拠金の入金」です。
主に、海外のFX投資会社で口座開設させ、証拠金をその口座へ入金するよう要求されます。詐欺業者が怪しい金融機関と共謀し、口座開設をさせるのです。
実際に、対象者が入金すると、実際は偽の運用実績を見せ、あたかも運用しているように取り繕います。
しかしながら、対象者から出金の依頼があると、急な損失が出たかのように装い、お金を奪うのです。このケースでは、利益が出ても入金できないことがほとんどです。
重ねて、口座開設のための前金や税金、手数料という名目でお金をだまし取り、そのまま連絡がつかなくなる手口も多いため、注意してください。
2. 高額なセミナー・塾・情報商材代金
FX初心者や今ある利益をさらに増やすために投資について学びたいと考えている方が注意しなければならないのは、FXにまつわる「セミナー・塾・情報商材代金」です。
詐欺師は、「このセミナーに参加すれば必ず儲かる」などの謳い文句で、高額な入会金や受講料(月謝)などを要求してきます。
しかしながら、高いお金を支払ったとしても、投資にはリスクが伴うため、必ず儲かるわけではないことを忘れてはいけません。
多くのケースで、FX投資の基礎情報のみを提供されたりと、一歩踏み入った情報や投資のコツ、特別な裏技を教えてくれるわけではないため、注意してください。
また、初心者でも成果をすぐに出せるというわけではありませんので、高い授業料を払う前に一歩踏み止まりましょう。
3. 自動売買ツールの販売
FX詐欺において頻発しているケースの一つに、「FXの自動売買ツール」を売りつける手口があります。
FXの自動売買ツールとは、FX取引を文字通り自動で行ってくれるシステムのことです。このツール自体には違法性がありません。
詐欺師は、損失を見せずに、都合の良い利益のみを提示することで、儲からないツールを高額で売りつけてきます。期間限定・数量限定で購入を急がせてきた場合、冷静に対処することが重要です。
ツールを運用する場合、「通常、最高60%程度の勝率・毎月数%」の利回りと言われています。
「2倍、3倍の利益になる」「勝率90〜95%」といった誘い文句は、詐欺師の作り話ですので、くれぐれもご注意ください。
また、「無料で体験」「モニター当選」など謳い、FXの自動売買ツールの利用を勧められるケースも報告されています。
承諾してしまった場合、個人情報の提供を求められ、その情報を不正利用されてしまうため、慎重になることが大切です。
自分で対処するのが難しい場合、専門機関へ通報することも検討しましょう。
4. 資産運用代行
「FXの資産運用代行」も気をつけなけれないけない詐欺の口実です。
資産運用代行自体に違法性はなく、「金融商品取引業」や「投資顧問業の免許」など資格や免許を取得した専門業者であれば、問題なく運用可能なシステムです。
しかし、無資格で運用代行した場合、家族間であっても違法行為として見なされてしまいます。
ここで、注意したいのは「高配当」「元本保証」を謳った詐欺行為です。
FXの資産運用代行における手口は、次の通りです。
- 運用代行を任せてくれたら、必ず儲かるなどの売り込み文句で勧誘する。
- 運用実績を見せたり、元本の一部を数ヶ月間支払うことで対象者を信用させる。
- 追加投資すれば、高い利益率を上げられると謳い、さらなる入金を要求する。
- 入金すると音信不通になったり、さらに数ヶ月配当金を支払い、フェードアウトする。
FXの資産運用代行などのサービスを利用する場合は、金融庁の登録業者であるかきちんと確認しましょう。
5.出金に応じない
不正を働くFX取引所を利用してしまった場合、利益が出ても出金できないケースがあります。
お金を引き出そうとしても、次のような出金条件が設けられており、なかなか出金できないのです。
- 出金手数料
- FXに関連する税金
- 出金するには、利益が◯倍以上
上記のような出金条件を伝えられたことで、結果的に元本を割り込む=損をするという事例も、被害が多く報告されています。
また、出金しようとすると突然損失が出たと連絡が来たり、お金を持ち逃げされ、音信不通になるなどのトラブルも発生しているのです。
トラブルになっているほとんどの場合、国内の業者・海外の業者ともに金融庁への登録がなされていません。
そのため、安心できる大手サイトを利用する他、金融庁の登録の有無を調べることが大切です。
6.ネズミ講
大学生や20代の若年層が狙われやすいと言われているのが、「ネズミ講」による手法です。
「ネズミ講」とは、加入者が下位ランクの会員を「ねずみ算的」に増やし、加入金を上回る利益を得ることを目的とするシステムのことです。法律用語で、「無限連鎖講」と呼ばれます。下位ランクの会員の報酬は、売り上げの数パーセントにしか満たず、上位層だけが儲かるビジネスモデルです。
詐欺師は、若い世代が多く利用しているSNSやマッチングアプリに狙いを定め、「FX口座開設の紹介料で設けられる」という誘い文句で、対象者を騙し、お金を騙し取るのです。
本当に儲かる話であれば他人にわざわざ教えないということを心に留め、他人からの「とにかく儲かる」という話に乗らないようにしましょう。
詐欺師の特徴
FX詐欺で悪事を働こうとしているSNSやマッチングアプリのアカウントには一定の特徴が見られます。
被害を未然に防ぐためにも、代表的な詐欺師の特徴についてご紹介します。
やり取りしているアカウントにFX投資を持ちかけられたり、一つでも下記の条件が当てはまっていた場合、簡単に儲け話に乗ってしまうのは非常に危険な行為です。
それでは、一つひとつ確認していきましょう。
1. 美女
FX詐欺において、詐欺師は、スタイル抜群で魅力的な美人を装います。
実際は、男性でインターネットから拾ってきた写真を悪用していたりと、写真の人物とメッセージをやり取りしている人物が一致しているとは限りません。
対象者が「欲しい言葉」を囁いたり、「魅力的な人物像」を装うことで、お金を騙し取るのです。
美女の甘い言葉とは裏腹に、一度も会っていないのにも関わらず、「FX投資」の話を持ちかけられたり、「指定の口座へ証拠金を振り込んで欲しい」などの要求をされたら、警戒してください。
2. 外国人
外国人を装う「国際ロマンス詐欺(ロマンス詐欺)」を行い、FX投資やFXに関連する商品の購入を誘導する手法もあります。
恋愛感情を抱かせるような甘い言葉で対象者を騙し、「一緒に生活するため」「日本で結婚式を挙げるため」など恋心や結婚を匂わせ、そのための資金作りという名目で、FX投資や関連する商材購入させようとするのです。
詐欺師は、ロシア人やアメリカ人、イギリス人になりすますことが一般的でしたが、韓国のアイドルや俳優の人気が高まったことにより、アジア人を謳うケースも増加しています。
近年では、シンガポールやマカオなど、富裕層の多いエリアに住んでいると偽る事例も多い印象です。
3. 成功者やハイスペックされる職業
詐欺師は、SNSやマッチングアプリ上で、煌びやかな生活を送っていたり、複数の国をまたいだ生活をしていたりしていると偽装しています。
誰もが憧れるような属性・ステータスであると強調することで、投資へのハードルを下げ、安心感を持たせたり、惚れさせようとするのです。
詐欺師が成りすます職業は、次の通りです。
■ 詐欺師が女性の設定の場合
- 投資家
- アパレル・美容系の社長
- 客室乗務員
- モデル
■ 詐欺師が男性の設定の場合
- 医師
- パイロット
- 弁護士
- 投資家
- 社長
多くのアプローチを受けるようなハイクラスな人物にも関わらず、一般的なSNSやマッチングアプリで「うまい儲け話」を持ちかける必要はあるのでしょうか。
少しでも違和感を感じたら、詐欺師の可能性も高いため、言われるままに話を受け入れないように注意してください。
4. LINEへ誘導される(無料ツール)
主要SNSやマッチングアプリ、出会い系サイトで出会った相手を「もっと仲良くなりたいから」と、LINEに誘導しようとする手口も見られます。
詐欺師がLINEに誘導するのは、簡単に誘いに乗る相手であるのか見分けるためです。
また、LINEに誘導した場合、詐欺師にとって次のようなメリットがあります。
- 一斉送信できるため、管理が簡単
- 他のSNSと異なり、アカウントが連結しにくい
- 何か不都合があった場合でもブロックのみの対応で、通報されにくい
- メッセージの送受信内容について注意喚起されることがない
LINEを交換してしまった場合、偽のFX投資サイトをはじめ、FXに関する高額なセミナー・塾・情報商材、自動売買ツールなどの登録・購入を勧めてきます。
インターネット上の顔のわからない相手からの投資話に乗らないことはもちろん、LINEというクローズドなSNSに詐欺師を招き入れないことが大切です。
5. 年収数千万円と謳う
SNSで高収入で豪華な生活をしていると装い、「FXですべてを手に入れた」とアピールする手法も多く見られます。
詐欺師のSNSのアカウントで、次のような投稿がされていたら注意してください。
- 海外旅行や海外出張の様子
- ブランド物の写真
- 自身のFX取引履歴・口座残高
詐欺師は、自分のように充実した生活をするためにとの口実で、FXの高額セミナーや高額塾へ誘導します。
実際には、上記のような写真が使いまわされていることが多く、Googleの「画像検索」機能を使用し、相手について調べることが大切です。
FX詐欺に遭いやすい人の特徴
1. 大学生や20代の若者
大学生や20代の若者は、詐欺師に騙される可能性が高いです。
コロナ渦により、SNSだけでなく、マッチングアプリの利用率が格段に増加したことやお金に余裕のない人が増えたことで若年層の被害が拡大しています。
また、2022年の法改定により、成人年齢が18歳に引き下げられた影響も大きいようです。
大学生や20代の若者が狙われやすいと言われる理由は次の通りです。
- 社会経験が浅いという点に加え、投資に対する知識が乏しく、騙しやすいため。
- 大学の同級生やサークル仲間、バイト仲間など、交友関係が広く、芋づる式にネズミ講の標的が見つかりやすいため。
- 勧誘手段になっているSNSやマッチングアプリに親しんでいるため。
- 成人している場合、借金しても親の同意が必要ない。
- 親の目の届かない場所で一人暮らししている若者が多いため。
将来への不安や自分の夢実現のため、「必ず儲かる」といった甘い言葉に耳を貸したくなるかもしれません。
しかし、投資に「100%」「絶対」はないのです。少しでも怪しいと思った時点で、信頼できる人間に相談し、詐欺被害に会わないように気をつけましょう。
2. FX投資の初心者
FX投資の初心者は、詐欺師の言葉に流されやすい傾向にあります。
詐欺トラブルに遭いやすい理由に、投資に関する知識やスキルがないことで、詐欺師のトリックや「利益を保証する」などの偽情報を見抜けないこと、信頼できる情報源の取捨選択が難しいことなどが挙げられます。
特に、FXの「自動売買システム」は、複雑な設定が多く、投資初心者が騙されやすいと言われています。
初心者は、他の人の意見に依存しやすく、信頼できない情報源からのアドバイスに惑わされ、高額な自動売買ツールを購入してしまうのです。
FX投資を始める際は、急いで大金を稼ごうとせず、投資に関する正しい情報やリスク管理の方法を学びましょう。
また、短期間での成功体験に慢心せず、リスク管理を行うなど、十分な注意を払うことが大切です。
3. お金に困り、急いで大金を稼ごうとする人
お金に困り、生活困窮や借金などの問題を抱え、即金的な解決策を求めている場合、詐欺師に狙われやすいです。
詐欺師は、対象者の「経済的な困難から抜け出したい」という弱みに漬け込み、すぐに利益が出るなどの誘い文句で、高い利益や即金を約束します。
偽の利益表やFX取引履歴など成功例を見せる手法や説得力のある言葉で信頼させることで、お金を巻き上げようとするのです。
早急にお金を手に入れようとしている人は、特に冷静な判断力を持ち、情報の取捨選択をする必要があります。
まずは、詐欺師のうまい話に惑わされず、信頼できる人間や弁護士など専門家にアドバイスを仰ぎましょう。
万が一、詐欺に巻き込まれてしまった場合は、これ以上被害を拡大しないよう、警察や関連機関に報告し、適切な支援を受けてください。
4. 人の言葉に流されやすい・信じやすい人
人の言葉をそのまま受け取ってしまう方や意思表示が苦手な人は、注意が必要です。
詐欺師は、被害者からお金を騙し取るため、自らを専門家やFX投資の成功者と偽り、被害者の信頼を勝ち取ろうとします。
これは、地位や権威を持つ人物、専門家に対して信頼を寄せやすい心理を利用したものです。
特に、意思表示が苦手な人が気をつけなければならないのは、「高圧的な販売手法」です。
強引な販売手法を用いることで、被害者を圧倒したり、焦らせることで、その場での入金や入会を半ば強制的に行います。
被害を避けるためには、人の話を鵜呑みにせず、慎重な判断を下すこと。自分で断るのが難しい場合、信頼できる人間をはじめ、弁護士や警察など、専門機関へアドバイスを求めることが大切です。
5.自分は騙されないと思っている人
「自分は騙されない」と思っている人でもFX詐欺に巻き込まれてしまうことがあります。
特に、頭の良い人や地位の高い人、以前高い役職に就いていた人は注意してください。
上記のような人は、自分の経験や判断力に自信を持っている人が多い傾向にあり、「自分なら大丈夫」とご自身の判断を疑わず、冷静な判断ができなくなることがあります。
重ねて、プライドが高く、間違いを認めるのが苦手で、周りに相談できない方は、詐欺師にその盲点を突かれてしまいます。
偽物であると気づいた場合は、直ちに連絡を止めましょう。自分が騙されないと思っていても、常に警戒心を持ち、「疑わしい儲け話」に対して、慎重な姿勢を持つことが大切です。
FX詐欺に遭わないための対策
続いて、FX詐欺に遭わないための特徴についてもご紹介します。
前提として、詐欺は罰せられるべき犯罪です。
しかしながら、一つでも下記の条件に当てはまるなと感じた方は、自分自身の身を守る意味でも、もしかしたら詐欺かもしれない、と意識しながらSNSを使うことが必要です。
詐欺から自分の身を守る基本ルールを頭に入れておくことで、トラブルを未然に防いだり、トラブルに巻き込まれた場合でも、スムーズな対応を行えます。
また、不審な行為や被害に遭った場合は、詐欺行為を報告するための適切な機関に連絡することをおすすめします。
1. 顔のわからない相手と金銭のやり取りをしない
オンライン上で知り合った人からのFXでの投資話や口座への送金の要求、FXに関連する商品購入などには注意が必要です。
詐欺師は、魅力的な利益や成功体験を提示しますが、身元がはっきりしない相手との金銭のやり取りは、返金やトラブル時の対応が困難になります。
また、顔のわからない相手にあなたの個人情報や口座情報を提供することは、不正利用される可能性が非常に高いです。
少しでも怪しいと感じたら、メッセージには返信せず、連絡先をブロックするなどの対策を取りましょう。
巧妙に被害者を騙すために連絡を続けるかもしれませんが、証拠を確保した後、そっとフェードアウトして、専門機関に委ねることが懸命です。
2. 金融庁登録業者を利用する
FXでの投資を始める場合は、金融庁登録業者を利用しましょう。
特に、FXの資産運用の代行を頼む際、無資格であった場合、家族間であっても違法行為として見なされてしまいます。
前提として、資産運用代行自体に違法性はありません。しかしながら、「金融商品取引業」や「投資顧問業の免許」など資格や免許を取得した専門業者を選ぶことが大切です。
しっかりと事前確認することで、詐欺被害を未然に防ぐことに繋がります。
▼金融庁登録業者はこちら
https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html
3. 取引相手について調べる
FX詐欺の犯人は、ターゲットを安心させたり、お金を奪うという目的を達成するため、SNSやインターネットで不正ダウンロードした他人の写真を使用しています。
赤の他人の写真を使用することで、正体がバレるのを防ぐ目的もあります。
SNSでの相手のプロフィール写真(アイコン)や投稿されている写真を画像検索することで、相手が詐欺師であるか判断するための手掛かりになるのです。
画像検索することで、全く同じ写真の人物が違う名前で活動していたり、同じ写真が複数枚出てきた場合には、詐欺の可能性が高いと言えます。
詐欺師から身を守るためにも、投資の前に写真を検索しましょう。
画像検索方法
画像検索する場合、Googleの画像検索の機能を利用するのがおすすめです。簡単な手順となっているため、一度試してみてください。
①まずは、やり取りをしている相手のプロフィール写真を保存またはスクリーンショットしましょう。
②スマートフォンまたはパソコンのウェブブラウザ(Google ChromeやSafariなど)を開き、「Google画像検索」と検索。
③「画像で検索」と表示されるカメラマークのアイコンをクリックします。
④「ファイルをアップロード」ボタンを押し、検索したいプロフィール写真の保存した画像またはスクリーンショットを選択し、アップロードしましょう。
⑤ アップロードが完了すると、自動的に画像検索の結果が表示されます。プロフィール写真と同じ人物の写真が検索結果に表示されている場合、詐欺の可能性が高いでしょう。
4. SNSやマッチングアプリで出会った人の投資話に乗らない
SNSやマッチングアプリなど、インターネット上で知り合った人の投資話に乗らないようにしましょう。
FXでの投資話を持ちかけられた場合、トラブルに遭った際に逃げられるのを防ぐため、相手の連絡先を抑えるのは鉄則です。
繰り返しとなりますが、投資には、必ずリスクが伴います。信頼性や安全性が確認できない相手に自分の大切な資産を託すことは、非常に危険な行為です。
連絡先を聞いても「個人情報だから教えてもらえない」「忙しいとはぐらかせる」「すぐに答えない」場合は、FXでの投資の話を進めないようにしましょう。
また、少しでも違和感を感じたら、信頼できる経験者に相談したり、すぐに入金や取引は中止し、警察などの第三者機関へ通報してください。
5. 「絶対に儲かる」など、うまい儲け話を鵜呑みにしない
実際に会ったことがない相手の「絶対に儲かる」という話をそのまま聞き入れるのは辞めましょう。
顔の見えない相手から、FX取引の勧誘を受けた際に、デメリットを伝えず、うまい話ばかり伝えられた場合は、詐欺の可能性が高いです。
次のような言葉を見聞きした場合はすぐに取引を中止してください。
- 月収〇〇万円を保証
- 誰でも簡単にはじめられる
- 隙間時間でも副業できる
- 未経験・初心者でも
- 100%儲かる
- 必ず
- 絶対
- すぐに
金融商品取引における勧誘の規制に関する条文である「金融商品取引法第38条2項」においても、断定的または確実と誤解させるような表現や勧誘をしないよう、ルールが設けられています。
誇大広告、高い収益を保証するといった謳い文句を信用しないようにしましょう。FX投資をする場合は、先にご紹介したような金融庁登録業者を選び、自分自身と大切な資産を守りましょう。
6. 仕組みがわからないものに契約しない
FX取引をはじめとする投資は、リスクの高い取引であることを理解しましょう。
投資に関する仕組みがよく分からなければ契約しないということを徹底することが重要です。
投資に関する知識やスキルがないことで、詐欺師のトリックや「利益を保証する」などの偽情報を見抜けないことが多い傾向にあります。
FX投資を始める際は、実際に入金や契約する前に、投資に関する正しい情報やリスク管理の方法を学びましょう。
仕組みが不明瞭な投資対象には、自身の資金と将来を守るため、慎重に投資判断を行うことが大切です。
FX詐欺に遭ったらはじめにやるべきこと
1. 冷静になり、これ以上入金しない。
詐欺被害に遭った場合、損した分を取り返そうとさらに入金してしまう人もいます。
まずは、冷静になり、起きてしまった出来事を客観視しましょう。怒りや焦りといった感情が支配すると、適切な対応ができなくなる可能性があります。
2. SNSや偽の投資サイトが消される前に、素早く証拠を確保する。
被害金額を取り返すため、素早く証拠の確保を行いましょう。
弁護士や警察、国民生活センターに解決するよう動いてもらうためには、何より証拠が大切です。
SNSやマッチングアプリ、出会い系サイトをはじめ、以下の情報をスクリーンショットで画像を保存したり、印刷して書面に残しましょう。
- 詐欺師とやり取りした内容(トーク履歴)
- 詐欺の取引日時
- 詐欺が行われた取引履歴
- 詐欺師の情報、詐欺師のアカウント情報
- 不正なFX投資サイトに関する情報
詐欺師は、証拠を掴まれないよう、やり取りした該当アカウントをブロックしたり、削除・退会することも考えられます。
上記のような情報は、被害額を取り返すため、後の調査や報告に役立つため、早急な対応を行いましょう。
3. 詐欺師との連絡を一切断つ
詐欺師は、巧妙に被害者を騙すために連絡を続けるかもしれませんが、一切の応答をせず、メッセージをブロックするなどの対策を取りましょう。
自分を騙したということで、詐欺師に対して感情的になったり挑発したりすることは避け、冷静に行動しましょう。
証拠を確保した後、そっとフェードアウトして、専門機関に委ねることが大切です。
銀行に連絡しましょう
「FX詐欺」であることが判明し、詐欺師の指定口座にお金を振り込んでしまった場合は、振込先の金融機関とのやり取りを行うことになります。
まずは銀行に連絡
各金融機関には「結婚詐欺」に遭ってしまった際に、連絡可能なヘルプデスクや相談ダイヤルが設けられています。
連絡先が分からない場合には、直接銀行に出向き、早急に対処することが重要です。
疑わしい口座なら銀行判断で口座凍結が可能
一般社団法人 全国銀行協会では、全ての銀行へ向け、「事務取扱手続」を通達しています。
この通達により、【振込先の銀行判断で詐欺であると確認できた該当の口座】を凍結(口座への出入金の停止と口座自体の解約)させることが可能です。
次のケースでは、速やかに口座が凍結される可能性があります。
凍結口座の残金は被害者に分配される
犯罪利用された疑いのある該当口座が一定の条件を満たすと【被害回復分配金】=凍結口座の残金を受け取ることが可能です。
被害回復分配金受け取りの流れ
詐欺被害者の【被害回復分配金】受け取りの流れについてご紹介します。
ただし、該当口座の口座残高により、受け取り金額が異なるため、被害額を全て受け取れるわけではありません。
重ねて、詐欺被害者が複数人いる場合、【被害回復分配金】は被害額に応じ、各被害者に配分されます。
ただし、詐欺師がすでに口座からお金を引き出してしまっており、口座残高が1,000円未満の場合、受け取りができないことをご了承ください。
被害回復分配金受け取りの流れ |
1. 犯罪に利用された口座が凍結される。 |
2. 預金保険機構のホームページに該当口座の情報や口座名義人の氏名などが公開される。 |
3. 公開後、60日以内に口座名義人(=詐欺師)から「自己の権利行使」を主張する届出がない場合、預金の権利が消滅する。 |
4. 被害者からの「被害回復分配金支払申請」の受付が開始される。 |
5. 被害者は、90日の被害回復分配金支払申請の期間中に、振込先の金融機関に対して申請をする。 |
6. 金融機関が支払該当者を精査し、被害回復分配金受け取りとなる。 |
詐欺被害者が被害回復分配金を受けるための条件
詐欺被害者が【被害回復分配金】を受け取るためには、次の条件を満たしている必要があります。
- 【被害回復分配金支払申請】を行っていること
- 指定期間中に、振込先の金融機関へ申請すること
救済を受けられないケース
現金を詐欺師に手渡しした場合、救済措置の対象から外れるため、ご注意ください。
重ねて、現金をレターパックなど、現金書留以外の方法で郵送した場合、郵便法違反に該当し、罰金刑または懲役刑などの罪に問われる可能性があります。
現金書留以外の方法で郵送してしまった際には、郵便局に追跡番号を伝え、すぐに配達をキャンセルしてもらいましょう。
FX詐欺に巻き込まれた場合の頼れる相談先
1. 警察・警察相談専用窓口
詐欺は犯罪行為ですので「大したことではないかもしれない」とためらわず、きちんと通報することも大切です。
詐欺の被害届を提出し、警察の指示に従って証拠や被害状況を伝えましょう。その際、証拠の提出や詐欺に遭った流れ・被害額・詐欺師の情報・現在の状況などを詳しく伝える必要があります。
警察相談専用窓口
「#9110」で最寄りの警察署の相談窓口に相談可能です。詐欺であると判明した場合は、一刻も早く電話するのが良いかと思われます。
- 電話番号:#9110
- 受付時間:平日 8:30~17:15(※各都道府県警察本部で異なる)
2. 金融庁「金融サービス利用者相談室」
「金融サービス利用者相談室」とは、利用者と金融機関との個別トラブルについて、相談に乗ってくれる機関です。
問題解決のためのアドバイスや他の機関への紹介を受けることができます。
- 電話番号:0570-016811
- 受付時間:平日10:00~17:00
3. 国民生活センター・消費者ホットライン
国民生活センターとは、国が運営する、消費者のための独立行政法人です。
消費者のための情報提供や調査・研究、消費者トラブルに関して法的解決手続きも行っており、専門の相談員から的確なアドバイスを受けることができます。
犯人の連絡先が判明している場合には、連絡を取ってもらえることも可能です。
電話での相談も可能なため、国民生活センターにアドバイスを仰ぐのも一つの選択肢ではないでしょうか。
ただし、センターの担当者から詐欺師へ連絡が行われたにも関わらず、依然として返金対応がされなかった場合や返金に応じようとしない場合は、続けて弁護士へ相談を行ってください。
- 電話番号:03-3446-1623
- 受付時間:平日10:00~12:00、13:00~16:00
消費者ホットライン
FX詐欺について、どこに相談すれば良いかわからない場合は、最寄りの相談先を紹介してもらえる消費者ホットラインに問い合わせましょう。
地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を紹介してくれます。
- 電話番号:188
- 受付時間:相談窓口により異なる
- 通話料金:無料
4. 適格消費者団体
適格消費者団体とは、消費者の権益や利益を守り、消費者の代表として法的手続きを行う組織のことです。
FX投資トラブルで巻き込まれた場合は、適格消費者団体に相談し、助けを求めることが可能です。
適格消費者団体の仕事は、簡単にまとめると次の通りです。
- 法的手続きを代行して問題を解決
- 消費者に情報提供と注意喚起・アドバイスを行う
- 権利と購買行動の教育を支援する
▼金融庁が公表する適格消費者団体はこちら
5. 弁護士
FX詐欺に遭い返金を求める場合、法的観点からのアドバイスが役に立つ場合もあります。
また、被害者本人では相手が応じないケースもあるため、代理人として介入する必要も考えられるでしょう。
直接出向かなくても、LINEやフリーダイヤルでの電話相談を無料で受けてくれる事務所もありますので、活用してみるのも一つの手ではないでしょうか。
法律の専門家である弁護士の知識と経験を頼りに、適切な対応策を見つけましょう。
被害が拡大する前に弁護士へ相談しましょう
1.最適な解決方法を提案してもらえる
法律のプロである弁護士に相談することで、法的観点から状況を分析し、最適な解決方法を提案してもらうことが可能です。
特に、FX詐欺の解決を強みにしている弁護士事務所では、豊富な経験と相談実績を持っており、被害者にとって心強い存在になってくれるのではないでしょうか。
彼らの助言を受けることで、迅速かつ効果的な対応が可能となります。
2. 被害金の返還請求手続きを代理してもらえる
返金を求める場合、警察や金融機関、消費者センターでは具体的な対応が難しいことがあります。
また、FX詐欺における被害金の返還や解決を求める際には、専門知識が必要です。
犯人と交渉する場合、迅速で速やかな示談交渉力のある弁護士が手続きを行うことで、被害者の権利を守り、円滑に物事を進められるでしょう。
3. 刑事告訴の手続きもサポートしてもらえる
加害者を刑事告訴する場合、その手続には法的知識に加えて、警察とのやり取りにおける独自のノウハウを要します。
警察への被害届提出やその後の対応を弁護士に一任することで、スムーズな問題解決や被害者の気持ちの緩和にも繋がるのではないでしょうか。
まとめ
ここまで、FX詐欺について解説しました。
今回の記事の要点をまとめると、以下のようになります。
- 一度も会ったことのない相手のうまい儲け話に乗らず、送金したり、個人情報を提供しない。
- 本当に儲かる話であれば他人にわざわざ教えない。他人からの「とにかく儲かる」という話には乗らない。
- 投資に「100%」「絶対」はなく、必ずリスクが伴う。断定的または確実と誤解させるような表現や勧誘された場合、詐欺の可能性が高い。
- FXでの投資を始める際は、投資に関する正しい情報やリスク管理の方法を学んでからにする。金融庁登録業者を利用する。
FX詐欺に巻き込まれた場合、身近な人間に相談しづらい場合はもちろん、これ以上被害を拡大させないためにも、警察や消費センターなどの公的機関や弁護士などの専門家に相談し、アドバイスをもらうことが大切です。
記事で紹介した対策や注意点を念頭におき、自己防衛の意識を高め、今後の詐欺対策に役立てていただけたら幸いです。
※こちらの記事は、2023年6月30日時点の情報です。
お問い合わせ先
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