不動産
【2024年最新版】しつこい勧誘や押し売りにより契約した投資用マンションの解除交渉を徹底解説
昨今、しつこい勧誘や押し売りによって投資用マンションの契約を迫る、投資用マンション被害の相談が多く寄せられています。悪質な不動産会社や仲介会社による、執拗な電話勧誘や脅迫に近い訪問勧誘、カフェ等で数時間にも及ぶ勧誘活動により、心理的に追い詰められてしまい契約を締結してしまったという方も少なくありません。しかし、強引な勧誘により契約してしまった投資用マンションは、弁護士を通し、適切な手続を踏むことで契約解除が可能です。そこで、本記事では、しつこい勧誘や押し売りにより契約してしまった投資用マンションに対し、消費者契約法違反に基づく契約解除方法について、弁護士目線でわかりやすく解説いたします。
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昨今、しつこい勧誘や押し売りによって投資用マンションの契約を迫る、投資用マンション被害の相談が多く寄せられています。
悪質な不動産会社や仲介会社による、執拗な電話勧誘や脅迫に近い訪問勧誘、カフェ等で数時間にも及ぶ勧誘活動により、心理的に追い詰められてしまい契約を締結してしまったという方も少なくありません。
しかし、強引な勧誘により契約してしまった投資用マンションは、弁護士を通し、適切な手続を踏むことで契約解除が可能です。
そこで、本記事では、しつこい勧誘や押し売りにより契約してしまった投資用マンションに対し、消費者契約法違反に基づく契約解除方法について、弁護士目線でわかりやすく解説いたします。
また、契約時に、物件を管理会社に借上げてもらい、入居者に又貸しする「サブリース」を悪用する事例も増加しており、注意喚起の意味も込めて、こちらも併せてご紹介させていただきます。
この記事がマンション投資被害に関するトラブルについての対策を学びたい方や投資用マンション被害に遭ってお困りの方の一助となれば幸いです。
XP法律事務所では、マンション投資トラブルの被害に遭われた方へ向け、投資用マンションの契約解除・買い戻しをサポートしています。
弁護士の知識と経験、投資の性質を理解した上での効果的なアプローチを頼りに、マンション投資トラブルへの適切な対応策を見つけましょう。
マンション投資でお困りの方やご不明点がある方は、XP法律事務所までお気軽にご相談ください。
そもそも「マンション投資被害」とは
また、マンション投資とは、投資用マンションを購入し、その所有権を持つことで、賃貸収入または将来の売却益を目的とする投資のことで、投資対象とする物件は、新築・中古を問いません。
自身が居住することを目的とした「居住用マンション」は、投資物件とならないため、ご注意ください。
重ねて、金融機関から融資を受ける際に、投資用マンションを居住用マンションであると虚偽申請し金利の低い住宅ローンを組むことや不動産投資ローンで購入したにも関わらず、無断で居住用マンションとして使用するといった行為は禁止されています。
特に、業者に勧められ、不適正な目的でローンを組んだ際には、金融機関からローンの繰り上げ一括返済を求められるほか、詐欺罪に該当する可能性がある点にご留意ください。
本記事のテーマとして取り上げるのは、このマンション投資被害の事例の一つである、「強引な勧誘」により契約してしまった投資用マンションの解除方法です。
土地を含めマンション一棟を丸ごと購入し、投資運用する「一棟投資」に比べ、築年数やエリア、部屋の大きさにより、比較的少ない自己資金で始められることから、投資初心者から人気を集めます。
不動産投資の初心者は、マンション投資被害に遭う傾向が高いため、悪質な勧誘によるマンション投資被害の事例などを学び、万が一のトラブルに備えましょう。
「サブリース契約」によるマンション投資被害にも注意しましょう
マンション投資被害の事例の一つである「サブリース」を悪用する手法も増加しており、注意喚起の意味も込めて、こちらも併せてご紹介させていただきます。
具体的には、物件の所有者(オーナー)と管理会社との「賃貸借契約」、管理会社と物件の入居者による「転貸借契約」の締結により成り立つ契約方式のことです。
管理会社は、入居者とのトラブル解決や空室時の賃料の支払いをする義務があるため、物件の所有者は、賃貸管理料・保証料などを差し引いた金額を利益として受け取ります。
従って、入居者からの賃料をそのまま受け取れる訳ではありません。
ここで注意したいのは、運営を管理会社に一任することから、管理の手間がかからないメリットがある一方で、悪質な管理会社(不動産業者やサブリース業者など)と契約を締結してしまった場合、経済的被害を被ってしまうという点です。
サブリースの契約事項の重要な説明を省いたり、契約締結後に当初の契約の解除や変更を強いる事例が報告されています。
「消費者契約法」とは
こちらの法律で適用されるのは、消費者と事業者が締結するすべての契約です。(※労働契約を除く)
従って、本記事のテーマとして取り上げている、投資用マンションの売買契約にも適用されることになります。
また、事業者の不当な勧誘や不適切な行為により契約を締結した場合、消費者は契約を解除することが可能です。
ただし、後ほどご紹介する「霊感等による知見を用いた告知」が該当する場合、追認可能な期間が3年、契約締結後の猶予が10年間に延長されています。(2023年1月の法改正より)
消費者が不利益を被る等の被害の発生・拡大を防止するため、適格消費者団が介入し、事業者に対し、「差止請求」を行うことができます。
事業者の不当な勧誘や契約条項に対し、適格消費者団体が不特定多数の消費者の利益を擁護するために、停止を求めることができる制度のこと
(目的)
第一条 この法律は、消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力の格差に鑑み、事業者の一定の行為により消費者が誤認し、又は困惑した場合等について契約の申込み又はその承諾の意思表示を取り消すことができることとするとともに、事業者の損害賠償の責任を免除する条項その他の消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部を無効とするほか、消費者の被害の発生又は拡大を防止するため適格消費者団体が事業者等に対し差止請求をすることができることとすることにより、消費者の利益の擁護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
ちなみに、混同されることの多い「クーリング・オフ」という制度ですが、「特定商取引法」という別の法律で定められたものです。
具体的には、消費者が商品やサービスを購入した後に、一定期間内で契約を取り消すことができるといったものです。
不動産投資における、消費契約法とクーリング・オフの違いについては、次の表をご覧ください。
法律名 | ★消費契約法 | クーリング・オフ |
内容 | 事業者の不当な勧誘や不適切な行為により契約を締結した場合、消費者は契約を取り消すことができる | 消費者が商品やサービスを購入した後に、一定期間内で契約を取り消すことができる |
適用される契約 | すべての消費者契約 ※労働契約を除く | 1. 売主が不動産業者で買主が個人の売買契約 2. 訪問販売・電話勧誘の勧誘業態 3. 不動産業者の事務所以外の場所で締結された売買契約(喫茶店・レストラン・買主の自宅・勤務先など) ※不動産業者同士の売買や非不動産業者間の売買の場合、クーリングオフ制度は適用外 |
期限 | 誤認・困惑の状態を脱した時点から1年以内(契約後5年以内) | クーリングオフの告知書を交付して契約解除等の説明を受けた日から8日間以内 |
「消費者契約法」による不法行為とは
先にご紹介した通り、「消費者契約法」では、事業者の不当な勧誘や不適切な行為(不当行為)により契約を締結した場合、契約を解除することができる(取消権)と定められています。
消費者契約法違反に基づく契約解除を行う際に、重要な論点となることから、こちらの章では、契約を解除できるケースについてご紹介します。
具体的な内容については、次の表をご覧ください。
「消費者契約法」による不当行為 | 具体的な内容 |
1【不実告知】 虚偽の説明をすること | ■ 事業者が物件を販売する際、物件に関する説明内容に事実とは異なる内容(虚偽)が含まれていた場合は、契約の取消しが可能 例:投資用マンションの契約を促すため、「徒歩5分圏内に幼稚園や複数の公園がある」と繰り返し伝える |
2【断定的判断の提供】 将来の変動が不確定な事項に対し、断定した説明をすること | ■ 事業者が物件を販売する際に、不確実な事項に対し、確実であるかのように断定した説明をした場合には、契約の取消しが可能 例:投資用マンションの契約を促すため、将来的な物件価値の上昇が不確実にも関わらず「将来絶対に値上がりする」と説明する |
3【不利益事実の不告知】 消費者にとって不利益な内容を故意に説明しないこと | ■ 事業者が物件を販売する際に、購入の意思決定に影響をおよぼす重要な事実の不告知があった場合、契約の取消しが可能 例:契約を促すため、隣接地に高層マンションが建設される計画があり、その計画により、物件の日当たり・眺望が妨げられることを故意に説明せず、「日当たりや眺望の良い物件である」と消費者に伝え、販売する |
4【不退去】 消費者が事業者に対し、住居や業務場所から退去の意思を示したにも関わらず、事業者が退去しないこと | ■ 事業者が訪問販売等で物件を販売する際に、消費者が退去の意思を事業者に告げたにも関わらず、事業者が退去せず、契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:投資用マンションの訪問販売で自宅に訪れた事業者に対し、「帰ってほしい」と伝えたにも関わらず、契約するまで数時間滞在する |
5【退去妨害】 消費者が事業者に、勧誘場所から退去の意思を示したにも関わらず、消費者を退去させないこと | ■ 事業者が事業所や喫茶店等の消費者の自宅以外の場所で物件を販売する際に、消費者が勧誘場所から退去の意思を事業者に告げたにも関わらず、消費者を退去させず、契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:事業者が喫茶店等で投資用マンションを契約するまで勧誘が続き、拘束する |
6【不安をあおる告知】 願望の実現に不安を抱いている点を利用し、消費者の不安をあおり契約を促すこと(進学・就職・結婚・生計・容姿等の身体的特徴) | ■ 事業者が物件を販売する際に、消費者の不安を利用し、契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:投資用マンションの契約を促すため、不景気であることを強調し、「物件を購入しなければ、将来あなたと家族に不利益が起こる」と伝える《就職セミナー商法》 |
7【好意感情の不当な利用】 恋愛感情などを利用して契約を促すこと | ■ 事業者が物件を販売する際に、契約の取消しが可能 例:SNSやマッチングアプリ等で出会った相手の行為に付け込み、「投資用マンションを購入しなかれば、現在の関係を続けられない」と伝え、物件の契約を締結させる《デート商法》 |
8【判断力の低下の不当な利用】 高齢による判断力低下を利用し、消費者の不安をあおり契約を促すこと | ■ 事業者が物件を販売する際に、加齢や心身の故障により判断能力が低下していることから、現在の生活の維持することに不安を抱いている消費者の心情を利用し、契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:投資用マンションの契約を促すため、現在の生活の維持に不安を抱いている高齢者の不安を煽り、「物件を購入しなければ、定期収入がなくなり、生活の維持が非常に困難になる」と伝える |
9【霊感等による知見を用いた告知】 特別な能力を利用して不安をあおり契約を促すこと | ■ 事業者が物件を販売する際に、霊感等の特別な能力による知見により、消費者の不安を煽り契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:投資用マンションの契約を促すため、霊感等の特別な能力があることを示唆し「物件を購入しなければ、悪霊に祟られ、病状が悪化する」と告げて勧誘する《霊感商法》 |
10【過量契約】 消費者にとって、通常の分量や回数を著しく超える契約を促すこと | ◎消費者庁では、過量契約の対象を「ア 物品(一般的には有体物たる動産をいう。)28」と記載しており、不動産を想定していないため、本記事では省略させていただきます。 |
11【契約締結前に債務の内容を実施等】 契約前にも関わらず、正当な理由なしに消費者に損失の補償を請求すること | ■ 事業者が物件を販売する際に、契約前にも関わらず、強引に代金の請求を行い、契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:事業者に投資用マンションの勧誘をされ、話を聞きにいったが、断りを入れたところ、「営業のために時間を費やした分の金銭や交通費を払え」と強要される |
法改正により新たに追加された取消権
2023年(令和5年)に施行された法改正により、新たに取消権が追加されました。
こちらも合わせてご紹介させていただきます。
「消費者契約法」による不当行為 | 具体的な内容 |
1. 退去困難な場所へ同行しての勧誘 | ■ 事業者が勧誘すると告げずに消費者に退去困難な場所へ同行し、契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:事業者が消費者を山奥や海などに連れて行き、投資用マンションを売り込む |
2. 威迫による相談妨害 | ■ 事業者が威迫する言動を交えて消費者の第三者への相談の連絡を妨害し契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:消費者が投資用マンションの契約について第三者に連絡したいと事業者に伝えたが、威圧する言葉とともに相談を妨害し、勧誘をする |
3. 契約前に目的物の原状を変更して回復を著しく困難にする行為 | ■ 事業者が契約前に契約による義務の全部若しくは一部を実施し、元に戻すのが難しい状態にすることで契約に至った場合には、契約の取消しが可能 例:投資用マンション物件の契約前に、事業者が土地の地形を改変し、元の自然の地形に戻すことが非常に難しくなるような造成工事を行い、原状回復に多大な費用がかかるため解除を諦めざるを得ない状況にする |
しつこい勧誘や押し売りにより契約した投資用マンションの解除交渉
こちらの章では、先にご紹介した「消費者契約法」による不当行をもとに投資用マンションの契約における解除交渉の流れについてご紹介します。
事業者の不当な勧誘により契約してしまった投資用マンションは、先にご紹介した「取消権」を主張し弁護士を通し、適切な手続を踏むことで契約解除が可能です。
それでは、各手続について解説させていただきます。
1. 問い合わせ・無料相談
XP法律事務所ではマンション投資被害をはじめとするご相談を無料で承っております。
電話、記事内の問い合わせフォーム、もしくはLINEにてXP法律事務所へご連絡ください。
弊所では弁護士はもちろん、宅建・不動産鑑定士・税理士・ファイナンシャルプランナーなどの、不動産に特化した資格を所有している専門家が所属しております。
担当者との相談日程を調整後、弊所までご来所いただくか、ZOOM等のビデオ通話でお話を伺い、最適な解決方法での提案を行うことが可能です。
2. 契約
気になる費用の部分についても、ご依頼前に提示させていただきます。
お見積りに納得いただけましたら、正式に弁護土と委任契約を締結していただきます。
弁護士には守秘義務があるため、ご相談内容が外部に漏れることは一切ありません。
3. 証拠の収集
不動産業者との契約書を詳細に確認し、契約解除に関する条項(消費者契約法に関連する内容)を把握します。
これは、契約を取り消しできる期間が消費者が誤認・困惑の状態を脱した時点から1年以内かつ契約を締結してから5年以内と定められているためです。
併せて、強引な勧誘や不実の告知があったことを証明するための法的証拠(録音・メール・契約書・パンフレット・説明資料・説明を受けた時のメモ等)の収集を行います。
4. 相手方への通知
契約解除の意思を「内容証明」で通知します。
内容証明とは、郵便物の差出日付や差出人、宛先、文書の内容を差出人が作成した謄本により、日本郵便が証明する制度のことです。
この際、消費者契約法に基づく解除理由を明確に記載します。《消費者契約法の不実告知・断定的判断の提供・不利益事実の不告知》
相談者様本人では相手方が応じないケースが多く見られますが、弁護士が代理人として介入することで、問題解決をスムーズに進めることが可能です。
また、投資用マンションの契約解除に加え、不動産業者に対し、物件の「買戻し」を主張します。(不当利得に基づく売買代金返還請求)
不動産における買戻しとは、一度売却した不動産を、売却した元の所有者(=不動産業者)が買主(=ご相談者様/消費者)から再び買い戻すことです。
5. 相手方との交渉
担当弁護士が法的根拠をもとに相手方と交渉を行い、契約解除や買戻しの条件について合意を目指します。
交渉が難航する場合や相手方が応じない場合には、必要に応じて民事訴訟等の法的手段を検討します。
弁護士は詐欺事案に関する業務の幅に制限がないため、裁判が必要となった場合でも、迅速な対応を行うことが可能です。
6. 買戻し・解決
勧誘行為の不当性を弁護士が主張し、業者との交渉により買い戻しを行い、相手方との適切な金額で合意ができた場合には、合意書を作成することで、解決となります。
XP法律事務所では、さまざまな不動産トラブルを日々解決しており、購入・運営・売却のお悩みなど、2,000件以上の信頼と実績がございます。
買戻し交渉が難しい場合でも、任意の売却を行うことで、可及的に持ち出しを抑える形で不動産を手放せる可能性があるため、併せて弊所までご相談ください。
強引な不動産投資勧誘から身を守るための対策とアドバイス
こちらの章でご紹介するのは、強引な不動産投資勧誘から身を守るための対策とアドバイスについてです。
前提として、投資には必ずリスクが存在します。高い利益を確実に得られる仕組みではない点を理解し、慎重な判断を心掛けることが重要です。
しつこい勧誘や押し売りによって契約をしてしまった投資用マンションの契約を解除するためにも、早期段階で弁護士に相談し、相談者様にとってより良い解決策を見つけましょう。
1. 証拠を録音や書面に残す
脅迫まがいで契約を迫ってきたり不確実なことを断定的に伝える悪質な不動産業者も存在します。
少しでも怪しいなと違和感を感じた場合には、法的手続を行う際に、証拠の提示は不可欠であるため、録音を取ったり書面に残せるか確認しましょう。
自分の権利と利益を守るために、慎重かつ冷静に対応することが重要です。
証拠の記録の方法 | 具体的な内容 |
1. 録音する | 勧誘の際の会話をスマートフォン端末や録音機等で録音します。相手に断りを入れてから録音する方が良い場合もありますが、録音が法律に抵触しないように事前に確認しましょう。 |
2. 書面に残す | 紙面で交わした契約書は紙で保管しておく必要があります。また、勧誘時の内容や約束事をメモし、相手に確認してもらいます。 |
また、トラブルに巻き込まれた際には、被害を最小限に止めるためにも、早急に弁護士などの専門家や警察などの然るべき機関に通報しましょう。
2. 毅然とした態度で断る
しつこい勧誘や押し売りにより、投資用マンションの購入をするよう求められた場合には、トラブルを未然に防ぐためにも、早い段階で契約の意思がないことを伝えましょう。
ほとんどの不動産業者には営業マニュアルが存在し、やんわりとした断り方や遠回しの言い回しの場合、巧妙なセールストークで契約へと押し進められてしまう可能性があります。
また、「営業のために時間を費やした分の金銭を払え」等の嫌味や脅しを含んだ言葉を投げかけ、強引に契約を締結させられてしまう事例も報告されているため、注意が必要です。
契約の意思がなければ、毅然とした態度で「マンション投資には興味がない」と意思を示しましょう。
特に、不動産業者の事業所に出向いた場合、第三者の目がないため、契約するまで消費者を数時間拘束したり、強引に契約を締結させられてしまう可能性も十分に考えられます。
契約の意思がないにも関わらず、しつこい勧誘が続く場合や押し売りにより契約を締結してしまった場合には、法律の専門家である弁護士に相談し、早期解決を目指しましょう。
3. 金融機関から融資を受ける際に虚偽申告をしない
悪質な不動産業者の中には、消費者に契約させるため、金利の低い住宅ローンで投資用マンションを購入させる悪質な手法が存在します。
前提として、虚偽申告は犯罪行為です。
投資を目的に投資用マンションを購入するにも関わらず、居住用マンションであると虚偽の申告をし住宅ローンで融資を受けたり、不適正な目的でローンを組んだ場合には、詐欺罪に該当する可能性があります。
合わせて、これらの行為をせん動した場合も処罰の対象です。
法的な問題に発展してしまう上に、ローンの返済義務により、融資の残債務(借金の残額)の一括請求をされてしまうため、注意が必要です。
万が一、違法なローンの利用を勧めてくる業者に遭遇した場合には、信頼できる第三者や弁護士等に適切な対応方法にアドバイスを仰ぎ、自身の手でトラブルから身を守ることが大切です。
4. 宅地建物取引業法(宅建業法)の登録を確認する
不動産売買・仲介をする際には、宅地建物取引業者として登録する必要があります。
しつこい勧誘や押し売りを行う悪意な業者によるトラブルを未然に防ぐためにも、不動産業者の免許や登録の確認を行いましょう。
なお、不動産業者の免許は、次の2通りです。
- 国土交通大臣発行【複数の都道府県に支店を構える不動産業者】
- 都道府県知事発行【1つの都道府県のみで運営している不動産業者】
宅建免許がないのに関わらず、不動産売買・仲介等を行うことは、違法行為に該当するほか、悪質な業者である可能性が非常に高いです。
国土交通省の公式サイトで展開している「宅建業者検索システム」で、免許番号を検索しましょう。
免許番号が登録されていない場合、取引について再度検討することをおすすめします。
サブリース会社は、大家業のため、宅建免許が必要ありません。信憑性を確認するためにも、、国土交通省の「賃貸住宅管理業」の登録業者として登録されているかの確認することを推奨します。
しつこい勧誘や押し売りでトラブルに遭った場合の相談先
こちらの章では、しつこい勧誘や押し売りによるマンション投資被害について相談できる機関についてご紹介します。
強引な勧誘により、投資用マンションを購入してしまった場合、動転してしまったり、大きな不安や恐怖感に襲われるといったケースも少なくありません。
万が一トラブルに巻き込まれた際には、早期段階で下記の窓口にて助けを求めましょう。
1. 国民生活センター・消費者ホットライン
「国民生活センター」とは、消費者の権利や法律に関する情報提供や相談支援を行う、国が運営する独立行政法人です。
マンション投資被害の一つである強引な勧誘をはじめとする消費者トラブルに関して、専門の相談員のアドバイスに加え、あっせん委員を立て、当事者同士の話し合いで解決を目指します。
電話での無料相談も可能なため、今後の対応について助言を求めるというのも一つの選択肢ではないでしょうか。
【国民生活センター】
- 電話番号:03-3446-1623
- 受付時間:平日10:00〜12:00、13:00〜16:00
- 公式HP:https://www.kokusen.go.jp/map/
消費者ホットライン
マンション投資被害の一つである強引な勧誘等のトラブルについて、どの機関に相談すれば良いかわからない場合、最寄りの相談先を紹介してもらえる消費者ホットラインに問い合わせましょう。
地方公共団体が設置している、消費生活センターや消費生活相談窓口を紹介してもらうことが可能です。
【消費者ホットライン】
- 電話番号:188
- 受付時間:相談窓口により異なる
- 通話料金:無料
- 公式HP:https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline
2. 警察
投資用マンションを販売するにあたり、執拗な電話勧誘をはじめ、脅迫めいた勧誘や断りを入れたにも関わらず再度勧誘を行うほか、深夜・早朝の勧誘、長時間にも及ぶ勧誘等を行うことは、宅地建物取引業法違反に該当します。
悪質な勧誘にあった場合には、各都道府県の警察署に設置された「被害相談窓口」に問い合わせを行いましょう。
警察機関だけで対応が難しい場合には、他の相談機関を紹介してもらえる可能性があります。
※「110」は、すぐに警察官に駆けつけてもらいたい緊急の事件・事故などを受け付ける通報ダイヤルです。
【警察】
- 電話番号:#9110
- 受付時間:平日8:30~17:15(各都道府県警察本部で異なる)
- 「#9110」の紹介ページ《政府候補オンライン》:https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/3.htmll
3.「全国宅地建物取引業保証協会」「不動産保証協会」
「全国宅地建物取引業保証協会」や「不動産保証協会」は、不動産投資にまつわるトラブルや苦情を相談できる窓口を設けています。
両者ともに、ほとんどの不動産会社が所属する保証協会です。
マンション投資被害の一つである強引な勧誘等のトラブルに巻き込まれた際には、該当の不動産会社と相談者の間に立って自主解決をサポートしてもらえます。
【全国宅地建物取引業保証協会】
- 電話番号:
- 受付時間:都道府県・相談窓口により異なる
- 公式HP:https://www.zentaku.or.jp/about/free_consultation/
【不動産保証協会】
- 電話番号:
- 受付時間:都道府県・相談窓口により異なる
- 公式HP:https://www.fudousanhosho.or.jp/admission/complaint/
4. 免許行政庁
「免許行政庁」は、マンション投資において、悪質な勧誘を受けた場合に相談できる機関です。
悪質な勧誘を受けた場合は、勧誘を受けた際の具体的な状況や様子を記録し、免許行政庁に報告しましょう。
- 日時
- 勧誘してきた会社名
- 会社所在地
- 免許証番号
- 担当者名
- 具体的なやり取り等
悪質であると判断された際には、該当の不動産会社に対し営業停止・免許取り消しなどの対処が下される場合があります。
【免許行政庁】
- 電話番号:《各地方整備局等の場合:こちら》
- 《都道府県の場合:こちら》
- 受付時間:各相談窓口により異なる
- 紹介HP:https://www.mlit.go.jp/about/oshirase_index.html
5. 金融庁「金融サービス利用者相談室」
マンション投資被害をはじめとする金融関係でトラブルが発生した場合には、「金融サービス利用者相談室」に相談可能です。
この相談室は、金銭トラブルに関するスムーズな解決を目指し、論点整理などのアドバイスをもらえる窓口として活用できます。
ただし、個々のトラブルの直接仲介・解決・あっせんは専門外のため、弁護士に依頼することを推奨します。
【金融庁「金融サービス利用者相談室」】
- 電話番号:0570-016811
- 受付時間:平日10:00〜17:00
- 公式HP:https://www.fsa.go.jp/receipt/soudansitu/index.html
不当な勧誘により契約した投資マンションの解除交渉はXP法律事務所まで相談
1. 法的観点から「最適な解決方法」で問題解決へアプローチ
XP法律事務所では、マンション投資に関連するトラブルにおいて、弁護士の知識と経験、投資の性質を理解した上での効果的なアプローチにより、法的観点から最適な解決方法を提案しています。
弁護士には、法的業務の幅に制限がないため、相手方との交渉や書類作成、証拠集め、損害賠償請求、裁判など、多岐にわたる法的手続きに迅速かつ効果的に対応可能です。
状況に適した対策を講じることで、マンション投資の解決へ向けて、効率的なアプローチを行います。
しつこい勧誘や押し売りにより契約した投資用マンションに関してお困りの方やご不明点がある方は、早めの相談を行い、より良い形での解決を目指しましょう。
2. 投資用マンションの契約解除・買い戻しのための交渉を行える
XP法律事務所では、マンション投資トラブルの被害に遭われた方へ向け、投資用マンションの契約解除・買戻しをサポートしています。
不動産投資などの問題を解決へ向けて対処する場合、時間が経つほど被害回復や交渉の難易度が上がるため、スピード感を持って対応することが大きな鍵となるのです。
悪質な業者に対し、弁護士の知識と経験により、法的根拠を元に毅然とした対応を行い、迅速な解決を目指します。
不動産業者と交渉する場合、弁護士が介入することで、円滑に物事を進められるのもメリットではないでしょうか。
3. 資産整理や債務整理までサポート可能
マンション投資に係る課題を解決する観点の一つに、資産整理が挙げられます。
XP法律事務所では、収支計画や投資内容の精査、資産価値調査を通し、ご相談者様の将来計画を踏まえ、多角的に精査を行うことで、適切に資産を手放せるようカウンセリングを行っています。
重ねて、資産売却後の残務についても、相談可能です。
相談者様の債務状況を具体的に把握した上で、法律に基づき債務整理をご提案することで、新たな人生の再出発をサポートしています。
相談者様一人ひとりの悩みに対し、適切かつ丁寧な対応により、課題解決に寄り添います。
まとめ
ここまで、マンション投資被害の事例の一つであるしつこい勧誘や押し売りにより契約した投資用マンションの解除交渉と概要について解説させていただきました。
悪質な不動産業者の強引な勧誘によりマンション投資契約を締結してしまった場合、大きな不安や恐怖感に襲われたり、冷静な判断が下せなくなってしまうケースも少なくありません。
自分だけで問題を抱え込んだり、その場の心情で対処するのは、さらに問題を複雑化してしまう可能性が高いです。
相手方の対応に少しでも違和感を感じた場合には、必ず家族や友人、信頼できる人物などの第三者に助言を求めることを心掛けましょう。
また、強引な勧誘により契約してしまった投資用マンションは、弁護士を通し、適切な手続を踏むことで契約解除が可能です。
万が一、マンション投資被害等のトラブルに巻き込まれた場合には、しかるべき公的機関や弁護士等の専門家に相談しましょう。
※こちらの記事は、2024年6月26日時点の情報です。
お問い合わせ先
【XP法律事務所】
- 代表弁護士:今井 健仁(第二東京弁護士会)
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